「軸足がつぶれる」阪神・藤浪に宿敵エース・菅野から金言 頭を下げて実現した合同自主トレ

[ 2022年1月12日 05:30 ]

菅野(左)にアドバイスをもらう藤浪(巨人提供)
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 阪神・藤浪晋太郎投手(27)が11日、巨人・菅野智之投手(32)から不振脱却へのヒントを得たことを明かした。合同自主トレ中の沖縄県宮古島市から報道陣にオンラインで対応。宿敵エースへの異例の弟子入りで、投球フォームの「再現性」をテーマに軸足の使い方などを助言された。今季が節目の10年目。先発返り咲きへ強い決意をにじませた。

 藤浪が求める「再現性」の源は右足にあった。宮古島市の離島・伊良部島に合流した初日の今月6日。菅野から最初に「軸足がつぶれてしまうような動作が強い」と指摘された。「軸足がうまく使える投手は、ボールを扱うのも上手」とも説かれた。

 「軸足を意識しないことはないけど、それ以上にさらに重点を置いて…という話をしてもらった。考えを改めて、新しい視点でできている」

 課題は自他ともに認めるように制球力の向上。力の方向性と軸足の安定性の大切さを再確認し、キャッチボールから意識を高めた。土台となる体にも改善の余地があった。「スクワットをする時に右足が内側に折れる。左腹斜筋の引っ張り上げる力が弱い。前胸筋を使えていない」。一つ一つの強化運動が投球フォームにどう作用するのか。具体的な助言を胸に刻み、視界が開ける思いだった。

 「日本で一番と言っていいほど再現性の高い投球スタイル、安定感のある投手。自分に一番欠けているところと思った。トレーニング一つを取ってみても、微妙な力の方向性や傾きなどをスゴく意識されている。丁寧さというか、いままで見てきたものとは、ちょっと違うな…と」

 共通の知人を介して申し込み、実現した今回の合同自主トレ。同じ12年ドラフト1位でプロ入りし、菅野の通算107勝に対して同54勝で大きな差がついた。実は3年目までは同じ35勝ずつ。勢いだけで通じる世界ではない。緻密な積み重ねで裏付けされた技術の差だった。

 初めて開幕投手を務めた昨季も3勝どまり。菅野から慰めや甘い言葉はない。「この短期間で教えて変わるなら、もう変わっている。そんな簡単なものじゃない。彼が頭を下げてくれたのは意味がある。お互いを高めていければ…」。滞在は16日までの2週間弱。基礎づくりに努め、ブルペン入りの予定はない。「まだ傾斜で投げていないけど、スゴくラインが出る気がしている。ブルペンに入るのが楽しみ」。芽生えつつある感覚を心と体に大切に留め、「先発で勝負したい」と覚悟の10年目を見つめた。(石崎 祥平)

 【藤浪に聞く】

 ――年末年始は。
 「実家に帰ってトレーニングしつつ、家族と過ごしていました」

 ――他球団の選手と自主トレは刺激になる。
 「オフの期間しか他球団の一流の方に話聞くことができない。そういう意味で勉強しに行きたいなと思って、いろいろなところに行かせてもらっている」

 ――春季キャンプでのアピールへ。
 「やっぱり数字も大事になるし、藤浪を使いたいなと思ってもらえるようなボールを投げられるようにしたい」

 ――矢野監督も6~7回を投げてほしい、と言っている。
 「先発ローテーションを守るとなると、6、7、8回を投げていけるようにしていかないと。そのために球数を減らさないといけない。安定性、安定感は一番の課題。先発をやる上で一番必要なところ」

 ――改めて今季の目標は。
 「先発で1年間通して、2桁(勝利)。イニングも160~170回をしっかり投げたい」

 【藤浪の過去の弟子入り】
 ▽14年オフ 11月の日米野球で前田健太にツーシームを教わった縁で、15年1月に都内で合同トレ。制球力アップのために脱力が必要なことを学ぶ。
 ▽16年オフ 12月に都内でダルビッシュと合同トレ。休養と栄養の重要性を学び、2勤1休のトレーニングで体重は6キロ増の97キロに。
 ▽17年オフ 18年1月に約2週間、自身初の米国自主トレをダルビッシュらと実施。カーショーからはカーブを伝授された。
 ▽18年オフ 12月、親交のあるJRA騎手・武豊がプロデュースする京都市内のジムで自主トレ。大きくなった体を生かせるように体幹を中心に鍛える。

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