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大谷に続けるか Rソックス・バードゥーゴ本気二刀流 左投げ左打ちの外野手、高校時代に最速156キロ

[ 2021年12月15日 07:00 ]

レッドソックスのアレックス・バードゥーゴ(AP)
Photo By AP

 【SHOHEI 2021 IMPACT(上)】今季の大リーグは、エンゼルス・大谷翔平投手(27)がア・リーグMVPを満票で受賞するなど、投打の二刀流で席巻した。「SHOHEI 2021 IMPACT」と題した全3回の連載で、その活躍が米球界に与えた影響を探る。第1回は、大谷に続いて二刀流を目指す選手と、それを歓迎する機構側にスポットを当てた。(大リーグ取材班)

 ポストシーズン真っただ中の10月8日。レッドソックスで「2番・左翼」を務め、今季打率.289、13本塁打、63打点の好成績を残した外野手バードゥーゴが記者会見で、二刀流挑戦を宣言した。

 「(本気度は)100%だ。来年中に投げられるかどうかは分からないが、23年には間違いなく挑戦する。リリーフ投手として助けになりたい」

 左投げ左打ちの25歳は強肩も売りで今季は9補殺。1年間は遠投などで鍛え、大差の試合の登板から慣らしていく考えだ。高校時代は外野手兼リリーフ投手。最速は97マイル(約156キロ)だという。

 本紙の取材に応じたバードゥーゴは、「大谷がメジャーに存在したバリアー(障壁)を打ち破ってくれた。(二刀流挑戦の)扉を開けてくれた影響が大きかった」と明かした。

 大リーグ機構(MLB)の競技運営最高責任者のモーガン・スウォード氏も、ロックアウト前に本紙の取材に対応。「もっと二刀流選手に出てきてもらいたいと思っている」と歓迎の意向を口にし、「二刀流ブランドがMLBの野球に興奮をもたらしてくれると信じるからだ」と続けた。

 背景には、勝つ確率を上げるために、投手陣の小刻み過ぎる継投や、「本塁打か三振か」などに走りがちな現状がある。行き過ぎた「スペシャリゼーション(専門化、専業化)」は野球の本来の魅力が失われると考えている。救援投手の「一人一殺」が禁止になったのも、この流れだ。

 マイナーでは投球間隔を15秒に制限、ベース拡大、けん制球の回数制限などを実験。試合のペースを早めて選手の動きを増やす狙いで、スウォード氏は「MLBの選手が高い身体能力をより発揮しやすいゲームに変えていくためだ」と話した。

 MLBは19年からベンチ入り投手の上限を13人に定めた一方、その例外となる「二刀流枠」を創設。「明らかに大谷の登場に影響されたもの」だという。コロナ禍の影響で、ここ2年は上限ルールは適用されず、22年から実施予定。「来年は(二刀流登録が)大谷だけだと思うが、将来的に他の選手も続いてくれれば」と期待した。

 もちろん成功は簡単ではない。17年ドラフト1巡目指名で、二刀流で注目されたマッケイ(レイズ)は19年に13試合登板して2勝4敗で防御率5.14、打者では10打数2安打で1本塁打。昨季と今季はメジャー出場がない。大谷の同僚ウォルシュも投手兼一塁手としてデビューし、現在は野手に専念している。

 それでも、バードゥーゴは本気だ。変化球はスライダー、カーブ、ナックルカーブを操る。大谷の調整法にも興味を示し、「彼が何をやっているかが分かれば参考になる」と目を輝かせた。

 このオフには、打者としても定評のある右腕ロレンゼン(レッズからFA)がエ軍に加入。大谷同様、先発との二刀流で起用される見込みだ。11月の日本記者クラブの記者会見で、大谷は「メジャーでも、投げても打っても凄いんだろうなという選手は多い。そういう人の可能性を見てみたい」と話した。二刀流同士の対戦も、近い将来に実現するかもしれない。

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