映画のような結末 Wソックス アンダーソン 逆転サヨナラ弾

[ 2021年8月14日 02:30 ]

ア・リーグ   ホワイトソックス9―8ヤンキース ( 2021年8月12日    ダイアーズビル )

ヤンキース戦の9回、ホワイトソックスのアンダーソンがサヨナラ本塁打を放ち、大喜び(AP)
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 真っ暗なトウモロコシ畑の中に、この試合8本目の本塁打が飛び込んだ。7―8の9回1死一塁からホワイトソックスの1番アンダーソンが右翼への逆転サヨナラ2ラン。歴史的な一戦の劇的なフィナーレを祝福するように、センター後方からは何十発もの花火がアイオワの夜空に打ち上がった。

 「打った瞬間、試合が終わったと思った。このようなビッグゲームで打てて最高だ」。今季オールスターに初出場した遊撃手は跳びはねるようにダイヤモンドを一周した。実は映画を見たことがないという28歳は「すぐに見るか?」と聞かれ、ニヤッと笑った。

 野球映画の脚本でもなかなか描けないようなストーリー。4―7とリードを許したヤンキースは、9回2死一塁から主砲ジャッジがこの試合2本目となる25号2ランで1点差に迫る。さらに四球で出塁すると、もう一人の看板スラッガー、5番スタントンが18号逆転2ランを左翼に突き刺した。だが、ア・リーグ中地区で首位を独走するホ軍が土壇場で底力を見せつけた。

 大リーグの試合を行うために建設された球場は、両翼335フィート(約102.1メートル)、中堅400フィート(121.9メートル)の広さ。両軍4本ずつのアーチ合戦に観客は最後まで熱狂した。アイオワ州は大リーグの球団がないため、初めて生で試合を見たファンも多かった。親族の葬儀に参列するためにチームを離れたトニー・ラルーサ監督に代わって指揮を執ったミゲル・カイロ・ベンチコーチは「夢がかなった。まさにフィールド・オブ・ドリームス」と最後まで興奮が冷めやらなかった。。

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