水原通訳が語る「大谷翔平の球宴舞台裏」人生初のプライベートジェット、サイン求め大物殺到…

[ 2021年7月20日 02:30 ]

水原一平 I REPORT

オールスター戦に向けてチャーター機で移動した大谷(中)と水原一平通訳(Angels Baseball 提供)
Photo By 提供写真

 エンゼルスの大谷翔平投手(27)を公私にわたってサポートする水原一平通訳(36)は、本塁打競争で捕手役を務めるなど、球宴では大谷ばり?の二刀流でフル稼働。そこで、「Monthly Shohei」の7月編は「水原一平通訳 I REPORT」拡大版として、球宴の舞台裏をお届けします。

 本塁打競争で翔平はタイムアウトを取った時点でかなり息が上がっていたので、空気が薄い標高1600メートルの高地が影響したのかなと感じました。僕は捕手として空振りした時や見逃した時に落とさないように集中していました。

 勝ち上がる戦略は特になかったですけど、打撃投手を務めたジェーソン・ブラウン・ブルペン捕手からは「真ん中低めに構えてくれ」と言われていました。直前の練習の時点で球が高めに集まり気味だったので、もう少し低めに集中しようということでした。

 実は22本で並び、あと1本を打ったら勝ちという後のスイングで僕は立ち上がってしまっています。翔平も本塁打を打ったようなしぐさに見えて、「あれ?入ってなかったか」みたいな(笑い)。

 敗れた後は、みんな翌日の先発のことを心配してくれていました。ロッカーが近かったアスレチックスのオルソン選手、ヤンキースのジャッジ選手…。「明日もあるので休んでくれ」という言葉が、ほとんどでしたね。

 本塁打競争、オールスター戦では、クラブハウスで常にずっとサインか写真を撮っていました。ほぼ選手全員から写真&サイン攻め。ナ・リーグの選手もクラブハウスのスタッフを通じて、ボールやユニホームとか、めちゃくちゃ持ってきていましたね。100、200は余裕で書いています。

 ボールがメインで、あとはユニホーム、バット。「バットを欲しい」というリクエストも。(本塁打競争で対戦した)ソトは「自分の名前入りのサインボールを一つ欲しい」と頼んできて、本当に喜んでくれました。MVPを獲得したゲレロとも交流が生まれて、翔平が試合後に「おめでとう」と伝えると、ゲレロから「お互い頑張ろうね」のような言葉が返ってきました。

 現役選手以外ではデービッド・オルティスさん、ケン・グリフィーさん、ペドロ・マルティネスさんにも声を掛けていただきました。3人ともMLBのレジェンド。翔平はかなり興奮して、テンションも上がっていたようでした。そのオルティスさんからボールにサインをしてほしいと頼まれていたので、凄いと思いました。グリフィーさんからは本塁打競争直前にエールを送られました。ただ、あまり邪魔したくないということで、離れたところからスマートフォンのカメラで翔平の写真を撮っていました。クラブハウスでは始球式を行った元NFLのスターQBペイトン・マニングさんにも写真を撮ってもらいました。

 サインといえば、本塁打競争で打つボールには翔平に限らず参加選手それぞれの、直筆サインボールが交ざっています。そのボールは本塁打にならない可能性もあるので、スタンドでキャッチしたファンの方にとって貴重なボールになったと思います。

 遠征先のシアトルからデンバーへの移動で初めてプライベートジェットに乗りました。さすがオールスターって感じでした。翔平も初めてだったので楽しんでいたと思います。もちろん宿舎の部屋はいつもより豪華。球場のご飯もいつもより気合が入っていましたね。全部おいしかったです。本塁打競争後の夜はレストランで代理人とステーキを食べました。別のテーブルに他の選手もいたので、ファンの方が殺到することもなくそんなに騒ぎにはなりませんでしたね。

 オールスター戦当日の試合前には「レッドカーペットショー」で(地元の)ロッキーズの球団カラーにちなみ紫のじゅうたんの上を歩きました。翔平は濃紺のスーツに白いTシャツ、白いスニーカー姿で、左胸にはポケットチーフ。昨年からブランドアンバサダーを務めるブランド「ヒューゴボス」から何通りかのコーディネートを提供されて、その中から選んだ形です。

 どんな服を着るか特に2人で相談はしていません。僕も送っていただいて、何通りかのシャツの中からグレーのシャツを選びました。凄くありがたかったです。

 最後に。チームはプレーオフ進出を狙える位置にいるので主砲のトラウト選手をはじめ、故障中の主力選手が戻ってくるまでは粘りながら戦う必要があります。個人的には翔平がこのままケガなく無事に終えてくれるのが一番ですね。そうすれば数字はついてくると思います。本塁打王争いでトップに立っていますが、個人的にはロジャー・マリスさんの記録を超える62本塁打までいってほしいです。先を見ずに一つ一つ戦っていくことが大切なので、僕も精いっぱいサポートしていきたいです。(エンゼルス通訳)

 ▽大谷の球宴 コロラド州デンバーのクアーズ・フィールドで開催された12日の本塁打競争と13日のオールスター戦に出場。初戦でナショナルズのソトと対戦した本塁打競争では2度の延長戦の末に敗退したが、500フィート(約152メートル)超え6本は1回戦の8人で最多。翌日は「1番DH兼先発投手」として球宴史上初の投打同時出場。打者では2打数無安打に終わったが、投手としては全投手で最速の100.1マイル(約161キロ)をマークするなど160キロ以上を連発した。

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