乙訓 エース・北見温存しての勝利 レジェンド校3連戦へ

[ 2021年7月20日 14:52 ]

京都大会 4回戦   乙訓9―3同志社 ( 2021年7月20日    わかさ京都 )

<同志社・乙訓>温存された乙訓のエース・北見(左)は元気いっぱいに引き揚げる(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 理想的な形の勝利だった。打線は先制、中押し、ダメ押しと効果的に得点を重ね、17日の3回戦・龍谷大平安戦で164球を投じ、延長10回を完投したエース・北見隆侑投手(3年)の温存にも成功。しかし市川靖久監督は「今日のようなゲームをしていたら、この先は厳しい戦いになる」と厳しい評価だった。

 3回戦で春夏の甲子園大会に通算75回の出場、4度の優勝を誇る強豪に勝利。指揮官は「前回のような攻めて行く、立ち向かっていくという部分が見られなかった」と指摘した。3失策を喫するなど、普段の野球とはほど遠い内容。谷口大空主将も「平安さんに勝って、自信が過信になってしまった部分がある。(試合前は)圧倒して勝とうと話していたが、空回りしてしまった」と話した。
 それでも試合中に修正できるのが、ナインの成長だ。5回終了時のグラウンド整備中、北見がベンチでナインに言葉を投げかけた。
 「試合に入る前に話していた全力疾走ができていない。自分たちの力を過信しているんじゃないか?」

 打撃後はもとより、守備位置に向かう際にも全力疾走することがチームの方針。エースは「気の緩み」を見て取った。ナインは6回以降、基本を思い出し、プレー以外でも全力を振り絞った。

 龍谷大平安に続き、全国に15校しかない第1回大会からの皆勤校・同志社に勝利。次戦は第1回大会優勝校の京都二中の流れをくむ鳥羽と対戦する。「同じ失敗をしていたら負けると思います」と指揮官。レジェンド校を倒し続けたその先に、悲願の初めての夏の舞台がある。

続きを表示

この記事のフォト

2021年7月20日のニュース