プロ注目の真颯館・松本翔 12奪三振で1失点完投 4球団スカウトも左腕に高評価「魅力的」

[ 2021年7月20日 05:30 ]

全国高校野球選手権福岡大会5回戦   真颯館5-1九州産 ( 2021年7月19日    春日 )

12奪三振の快投をみせた真颯館・松本
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 第103回全国高校野球選手権の福岡大会は19日、5回戦4試合が行われた。真颯館はエースの最速146キロ左腕・松本翔投手(3年)が12奪三振の力投で1失点完投。5―1で九州産を下し、ベスト8に進出した。

 この夏、最高の投球を見せた。真颯館の松本翔(3年)はこの日最速143キロをマークした直球にチェンジアップやスプリットなどの変化球を交えて、三振の山を築いた。5回の3者連続など計12奪三振。「三振を取るとこちらに流れがくるので気合を入れた」。9回、122球を投げ抜いて5安打1失点。四球1と安定した投球を披露した。

 17日の4回戦から中1日での登板。この夏4試合目のマウンドだったが、疲れなど見せずに最終回まで140キロを超える力強い直球を投げ続けた。末次秀樹監督は「今までで一番良かった。安心して見ていられた。肩、肘の体力がある」と試合ごとに調子を上げるエースを絶賛した。

 豊富なスタミナは屈強な下半身が支えている。昨秋、左腕に違和感を覚えて約3週間離脱した。「手だけで投げていたので、下半身で投げられるようにした」。重さ5キロのメディシンボールを2つ持ち70段の階段をダッシュで30往復するなど厳しいトレーニングで鍛え上げた。太腿などたくましくなり、今ではLサイズのユニホームがきつくなった。

 この日は4球団のスカウトが最速146キロ左腕にネット裏から熱視線を送った。阪神の前田忠節スカウトは「魅力的な素材。スピードだけじゃなく変化球の質もいい」と高く評価した。

 23日の準々決勝では柳川と対戦する。松本翔は「次は完封します」と宣言し、「(校名が九州工から)真颯館になってからまだ甲子園に行ってないので自分が連れて行く」と言い切った。その剛腕で新たな歴史をつくるつもりだ。

 ◇松本 翔(まつもと・かける)2004年(平16)3月23日生まれ、福岡県飯塚市出身の17歳。飯塚東小1年の時に「飯塚ビーバーズ」で野球を始める。飯塚二中では学校の野球部に所属し、軟式で138キロをマーク。高校では入学して間もない5月からベンチ入りし、2年秋からエース。持ち球は直球、スライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリット。目標は同じ左腕の菊池雄星(マリナーズ)。1メートル78、80キロ。左投げ左打ち。

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2021年7月20日のニュース