マエケンの教えで開幕マウンドに立つ 広島・森下は背番号18の先輩から「武器」授かる

[ 2021年1月27日 05:30 ]

練習中に満面の笑みを見せる広島・森下(撮影・河合 洋介)
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 広島・森下暢仁投手(23)が26日、マツダスタジアムでの合同練習に合流し、「マエケンの教え」を授かったことを明かした。今月6日から24日まで沖縄市内で鈴木誠らとの合同自主トレに参加。同じ施設で自主練習していたツインズ・前田健太投手(32)から新球やデータの重要性を学んだ。背番号18の前任者との合体を生かし、目標とする開幕投手へのアピールに備えた。

 手土産は、新球だった。24日に打ち上げた沖縄での合同自主トレでは、前田も同じ練習施設を拠点としていた。互いに別組ながら、キャッチボールをする機会にも恵まれ、質問をぶつける時間もあった。そこで、新たな変化球を習得しようと遠慮なく教えを請うた。

 「完成したら言います」と球種は秘密だと言う。森下が操るのはカットボール、カーブ、チェンジアップ。前田の代名詞であるスライダーは持ち球になく、興味を示したかもしれないだけに、完全習得が待たれる。

 「(今季中に使用する)イメージはある。まだ試している段階なので、これから使えるかどうか。いろんな引き出しになると思うので、頑張ります」

 学びは技術だけではない。敵を知ることの重要性を痛感した。「アメリカは、打者のいろんな情報を取って、対戦する前にしっかりと(データとして)入っている。いいなと思ったところは、すぐに取り入れていきたい」。森下自身も、昨季に女房役の坂倉と綿密に打ち合わせするなどデータを重宝してきた。メジャーの最先端の知識に触れたことは、役に立つに違いない。

 「球種もいろいろ聞けましたし、勝っている投手のやることを見ることができた。プラスになりました」

 合同自主トレでは、投手として唯一の参加だった中、ノックや打撃練習など大半を野手とともに過ごした。「野球をやる上で投手と野手でトレーニングが変わるとは思わない。(鈴木誠らが)練習に取り組む姿勢は本当にすごい。自分もやらないといけないという気持ちにさせられた」。マツダスタジアムでの合同練習では、合流初日に年明け初となるブルペン投球。変化球を交えながら20球を投じて感触を確かめた。

 「(開幕投手は)チームを代表する投手が投げるもの。そこに向けてやりたいと思っているので頑張ります」。名乗りを上げている開幕投手争いに向けて、戦闘態勢は整った。(河合 洋介)

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