広島・菊池涼「守備率10割でも勝たないと」 現状維持で更改 来季はスタンドからの“ヤジ”も歓迎

[ 2020年12月21日 13:18 ]

契約交渉を終えて会見する菊池涼
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 広島の菊池涼介内野手(30)が21日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持となる3億円で更改した(金額は推定)。昨年オフに4年契約を結んでおり、来季が2年目となる。

 今季は106試合の出場にとどまり、打率.271、10本塁打、41打点となったが、特筆すべきは打撃ではなくやはり守備だ。10月15日の巨人戦で開幕から91試合連続無失策を達成。二塁手として同一シーズン434連続守備機会無失策のセ・リーグ記録を更新すると、シーズン終了まで継続。結局、503度の守備機会を無失策で終え、二塁手としては史上初の守備率10割を達成した。

 18日に発表となった守備のベストナインを選ぶ「第49回三井ゴールデン・グラブ賞」では、両リーグ最多の283票を集め、8年連続8度目の受賞。1988~94年の辻発彦(西武)を超え、二塁手では最長の8年連続選出となった。ただ、本人は成績については納得できたものが「一つもない」と表情を引き締め、話題となった守備率10割についても「10割で全てチームに貢献できたかと聞かれると、そうではないのかなと思います。10割だったから良かったということはない。チームが勝たないと。勝つために何かを積み重ねていかないといけない」と、満足感は見せなかった。

 無観客試合でのスタートとなった今季については「難しかった。僕らの熱気も中々ボルテージが上がっていかない。野次でも、ため息でも、何でもその声援が球場の雰囲気をつくりあげて、僕らの力になっていると感じた。野次でも何でもいいです。球場に来た方、声は新しい観戦ルールになって難しいとは思いますけど、拍手一つで僕たちの心が揺れ動くというか、しっかり乗っていくと思いますので、その人たちにも笑って帰ってもらえるように、一つでも多く勝ち試合を見せたいと思います」と本音もチラリ。チームのV奪還のためにも、ファンに“熱い声援”を呼び掛けていた。

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