早大 9回2死から劇的逆転弾!楽天ドラ1・早川 K締めで10季ぶり46度目Vに貢献

[ 2020年11月9日 05:30 ]

東京六大学野球最終週最終日   早大3―2慶大 ( 2020年11月8日    神宮 )

<慶大・早大>東京六大学野球2020秋季リーグ戦で優勝を果たし、マウンド上で喜び合う早川(左から3人目)ら早大ナイン(撮影・河野 光希)
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 早大・早川が晩秋の神宮で感涙した。優勝を懸けた早慶戦は、早大が1点を追う9回2死一塁から蛭間拓哉外野手(2年)が起死回生の逆転2ラン。最後は楽天ドラフト1位の早川隆久投手(4年)が締め、7勝3分けのポイント8・5として、15年秋以来10季ぶり、法大に並ぶ最多46度目のリーグ優勝を飾った。就任2年目の小宮山悟監督(55)も男泣きした。

 1点リードの9回2死一塁。早川は最後の打者を空振り三振に仕留めた。10季ぶりの優勝だが、自身にとっては初めて。両手を突き上げ、絶叫した。主将として一塁側の観客席前に整列すると、涙が止まらない。「有終の美を飾れた」。4年間の思いがこみ上げた。

 「僕も終わったら泣くのかなあ」。前週、学生最後のリーグ戦を終えた他校の選手がグラウンドで涙したと聞いた早川は早慶戦前につぶやいた。そして、こうも言った。「(優勝校に与えられる)天皇杯を獲って、プロに行く」。現実となった。早慶戦史に残る名勝負を制し、その手で天皇杯を受け取った。

 奇跡を呼び込んだ。1―2の8回2死一、三塁。5回からブルペンで準備していた早川は、ベンチの小宮山監督に向けて大きく丸を作った。前日、122球で15奪三振の完投勝利を挙げたエースはオール直球でピンチをしのぐと、9回2死一塁から蛭間に劇的な逆転2ランが飛び出した。1年春の早慶戦では柳町(現ソフトバンク)に逆転満塁弾を浴びた左腕は「苦しいことをたくさん経験した上での優勝」と安どした。

 エース兼主将として苦労も多かった。「大所帯だし、高校時代は活躍してプライド持っているヤツが多い。一つの方向に持っていくのが大変だった」。そんな早川を杉浦、結城の両学生コーチや金子、滝沢らがサポート。「一丸となった結果。ベンチに入れなかった人たちの力も乗り移った」と涙を拭った。

 次はプロへの第一歩を踏み出す。「まだ監督から学ぶこともある。鍛え直して仙台に向けて準備していきたい」。最高の置き土産を残して、早川は神宮に別れを告げた。(松井 いつき)

 ▼立大・竹葉(打率・429で立大では7年ぶりの首位打者)素直にうれしい。入学時は全然打てなかったので、獲れるとは想像してなかった。

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