片岡篤史氏 内角攻めにひるまないから阪神・サンズは打てる ボーアの真価はサンズ不調時にこそ

[ 2020年9月5日 07:30 ]

セ・リーグ   阪神5-4巨人 ( 2020年9月4日    甲子園 )

<神・巨(11)>6回無死三塁、サンズは中越えに2ランを放つ(投手・戸郷)(撮影・坂田 高浩)
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 【片岡篤史 視点】阪神のサンズが、狙っていたボールを1球で仕留めた。6回の2ランはミスショットせず、4番らしいスイングを見せた。大山の2回の一発もそうだが、戸郷のような好投手を打つには1球で仕留めることが重要になってくる。連敗していた過去2試合もそうだったが、追い込まれてはなかなか打てない。各打者が積極的に打つという姿勢が見えた一戦だった。

 技術的にサンズの素晴らしいところは、体が開かないことだ。各チームからあれだけインコースを攻められても、崩されていない。開かないから、一番得意とする真ん中から外寄りの半速球を長打にすることができる。

 サンズに比べるとボーアの状態はあまり良くないが、全員の調子がいい時期が一緒に来るのもあまり望ましいことではない。サンズら好調な選手が低調になった時にボーアの真価が問われるが、状態を上げていくためにはファーストストライクからスイングしていくことだろう。打者有利の場面では、もっと空振りしてもいいのだから、3球振って自分から仕掛けるぐらいでいい。ホームランは、変化球に泳ぐなど少し前のポイントで打った力感のないスイングが多い。あとは真っすぐをそのポイントで打てるようになれば、本数も増えていくだろう。

 巨人4連戦の初戦を取れたことは非常に大きい。6・5ゲーム差を考えれば直接対決残り13試合で9勝ないし10勝はしたい。岩貞が中に入り投手は良くなっている。先取点を取れるような展開をつくっていければ、差を詰めていけるだろう。

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