和歌山高専 今年も初戦突破 19歳の5年生監督、智弁和歌山へのリベンジ誓う

[ 2020年7月29日 14:47 ]

2020夏 高校野球和歌山大会 2回戦   和歌山高専6―4星林 ( 2020年7月29日    紀三井寺 )

<星林・和歌山高専>7回の投球練習で足をつってしまい苦しそうな表情を見せる和歌山高専・上野雄史投手
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 学生監督率いる和歌山高専が2年連続で初戦を突破した。2―3で迎えた2回2死二、三塁、2番川口大和内野手(3年)の左翼への2点打で逆転。5―3で迎えた7回の投球練習中にエースの上野雄史投手(3年)が右足をつって降板したが、緊急登板の2番手・蔦尾栄俊投手(2年)が3回を2安打1失点にまとめ、勝利を手にした。

 電気情報工学科に所属する5年生の羽田有介監督(19)が指揮を執る。自身も同校で3年間野球を続け、昨年夏に監督就任。監督は学生が4年夏から1年間務め、毎年交代するのが伝統だ。羽田監督も今年の夏が終われば、次の監督に野球部を託すことになる。

 「(現役時代に)向陽とやったんですけど、手も足も出なくて。自分も全然活躍できなかったので、そんな思いは後輩にさせたくない。経験を伝えられる監督になれたらと思って」

 春夏合わせて22回の甲子園大会出場経験がある古豪とは3年時に夏の和歌山大会初戦で対戦。0―5で敗れただけに、言葉にも力がこもる。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、大会前の実戦はわずか2試合と調整不足も懸念されたが「甲子園はなくなったけど、僕たちの目標はベスト4なので、モチベーションが下がることはありませんでした」と後輩とともに、前だけを向いて大会に臨んだ。

 次戦・新翔戦で勝利すれば、準々決勝の相手は智弁和歌山―市和歌山の勝者。目標とする4強の前には高い壁が待ち受けている。智弁和歌山とは「現役の時にやらせてもらって、ボコボコにされているのでそのリベンジです」と言う。3年生にも、監督にとっても最後の夏。チーム一丸で目標を達成する。

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2020年7月29日のニュース