大リーグのドラフトがスタート アリゾナ州立大のトーケルソンをタイガースがトップで指名

[ 2020年6月11日 09:54 ]

大リーグのドラフトで全体トップで指名されたアリゾナ州立大のトーケルソン一塁手(AP)
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 大リーグのドラフトが10日にビデオ会議方式で始まり、アリゾナ州立大の強打者、スペンサー・トーケルソン(20=185センチ、100キロ、右投げ右打ち)が全体トップでタイガースに指名された。大リーグのドラフトで大学に所属している右打者の一塁手が全体トップで指名されたのはこれが初めて。一塁手のトップ指名は2000年のエイドリアン・ゴンザレス(カリフォルニア州イーストレイク高→パドレス、ドジャースなど)以来、20年ぶりとなった。ただしタイガースは同選手を「コンバートしても能力がある」と判断し、大学では守備経験のない三塁手として指名している。

 高卒時にドラフトで指名されなかったトーケルソンはアリゾナ州立大に入ってから急成長。1年生だった2018年シーズン(55試合)に打率・320、25本塁打、53打点、2年生だった2019年シーズン(57試合)に打率・351、23本塁打、66打点をマークした。今季は新型コロナウイルスの感染拡大で途中で中止となったが、17試合で打率・340、6本塁打、11打点を記録。大学通算54本塁打は、プロ野球のヤクルトにも所属したボブ・ホーナー(62=元ブレーブス)が保持している大学記録(58本)にあと4本まで迫っていた。ホーナーも1978年のドラフトでブレーブスにトップで指名されており、アリゾナ州立大の選手の名前が最初にコールされたのはトーケルソンで4人目。タイガースのトップ指名はここ3年で2人目となった。

 2番目のオリオールズはアーカンソー大の外野手、ヘストン・カースタッド(21=191センチ、100キロ、右投げ左打ち)を指名。同選手は2018年に14本塁打、2019年に17本塁打を放ち、今季は16試合のみの出場ながら打率・448、6本塁打、20打点という好成績を残していた。

 投手としての最上位指名はミネソタ大のマックス・マイヤー(21=183センチ、84キロ、右投げ左打ち)でトーケルソン、カースタッドに続いて全体3番目にマーリンズがその名前をコールした。マイヤーは高卒時の2017年のドラフトでは34巡目にツインズに指名されていたが大学に進学。ミネソタ大では当初抑えを務めていたが、その後先発となり、今季は4試合で3勝1敗(防御率1・95)、27回2/3を投げて46三振を奪っていた。

 新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が7月にずれこんでいる大リーグのドラフトは昨年までの40巡から5巡目に削減。10日は1巡目のみで、サイン盗みの不正行為で処分を科せられたアストロズ以外の球団が参加し、収益が少なくマーケットの小さい球団を対象にした優遇枠(コンペティティブ・バランス・ラウンド)を含めて37人が指名される。 

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