「夢のご当地オールスター・大阪編」“公立コンビ”野茂―矢野、天下の大バッテリーや!

[ 2020年4月11日 05:00 ]

近鉄時代の野茂
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 暗い話題が多い今だからこそ、楽しいことを考えよう!!スポニチが独断と偏見に想像力も働かせて作成してみました、時代を超えた「ご当地オールスターチーム」――。一時代を築いた名選手たちが同じチームだったら…。読者の皆さんもオリジナルチームを選考してほしい。まずは数多くのスーパースターを輩出した大阪。エースを決めるだけでもひと苦労です。

 名球会選手が8ポジション。独断だが、最強チームの一つに挙げられるだろう。かつては浪商(現大体大浪商)、PL学園、現在も大阪桐蔭や履正社など大阪の強豪校が高校野球界をリードしてきた。4番・清原ら、春夏通算7度も全国制覇したPL学園から最多4人のエントリーとなったのは当然だが、野茂―矢野のバッテリー、6番DHの中村ら3ポジションで公立高出身選手が選出されたのも、野球王国ならではといえる。

 阪急に入団した福本、阪神の岡田、南海の新井、近鉄の野茂、土井、中村など6選手が在阪球団にプロ入りした。中でも岡田は大阪城を遊び場にして育ち、中学生の時に村山実の引退試合でキャッチボールの相手を務めた。ドラフトでは6球団競合の末に阪神入り。1985年のバックスクリーン3連発、05年は監督としてリーグ優勝に導くなど、常に大阪(関西)の顔として君臨してきた。

 単独の都道府県チームだが、これら10選手の他にも選手層は厚い。再激戦区だったのが投手だ。野茂と悩んだのが桑田真澄(PL学園)。さらに黒田博樹(上宮)、前田健太(PL学園)、上原浩治(東海大大阪仰星)らメジャーリーガーもいる。東北高に進んだダルビッシュ有も大阪出身。中日の牛島和彦(浪商)、さかのぼれば東映で活躍した「怪童」尾崎行雄(浪商)も球史に残る速球派だ。捕手では阪神の現監督・矢野と競ったのがドカベン香川伸行(浪商)だった。

 松井稼に中村などメジャーリーガーが多いのも特徴で、世界の盗塁王・福本などワールドレベルの超一流選手で固められたオーダーといえる。福本はまた通算2543安打、1065盗塁の記録だけではなく、MLBの盗塁記録を超えた際に、国民栄誉賞の候補となったが「そんなもんもろたら、立ちションもできんようになる」と断ったという都市伝説の持ち主で、いかにも大阪人らしいところもいい。

 最後に監督だが、これだけの選手をまとめるには大物が必要。そこで松下電器(現パナソニック)の創業者の松下幸之助の登場だ。プロ野球経験者ではなく、しかも和歌山出身だが、大阪を代表する経営者。野球などスポーツ振興にも積極的で福本もその中から出てきた選手。「やってみなはれ」采配に期待したい。(鈴木 光)

◆スポニチ選定「大阪」オールスター◆
(8)福本 豊(72=大鉄)
(6)松井稼頭央(44=PL学園)
(7)土井正博(76=大鉄)
(3)清原和博(52=PL学園)
(5)岡田彰布(62=北陽)
D中村紀洋(46=渋谷)
(9)新井宏昌(67=PL学園)
(4)立浪和義(50=PL学園)
(2)矢野燿大(51=桜宮)
P野茂英雄(51=成城工)
監督 松下幸之助(1894年~1989年)

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