マー君 野村氏との出会い「野球人生で最大の幸運」 楽天での教えに尽きぬ感謝の思い

[ 2020年2月12日 05:30 ]

野村克也氏死去

09年10月、パCS第1Sで完投勝利した田中(右)を握手で迎える楽天・野村監督
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 ヤンキース・田中将大投手(31)は恩師の急逝にコメントを発表。「突然の訃報に言葉が出ません。投球とは何か、そして野球とは何かを一から教えていただきました」と落胆を隠せなかった。

 野村氏は楽天入団1年目の指揮官。3月29日のソフトバンク戦で1回2/3を6失点デビューだったが、ベンチで必死に悔しがる姿を見込まれた。8月3日のソフトバンク戦は6回5失点ながら、打線が逆転し9勝目。負けない投球に野村氏は「マー君、神の子、不思議な子」と形容した。「プロ入り1年目で野村監督と出会い、ご指導いただいたことは、僕の野球人生における最大の幸運の一つです」とした。

 少年時代は捕手だったこともあり、直伝の打者心理、カウント別の考え方などを吸収した。特に外角低めに投げきる「原点能力」を何度も諭され、必死に磨いた。13年9月26日の西武戦、9回1死二、三塁から原点への8球連続直球でねじ伏せ、球団初優勝を決めた。困ったら原点へ、という考えは、メジャー移籍後には変わったというが「バランスが良くないと原点へは投げられない」との教えは今も息づく。

 「どんなに感謝してもしきれません。心よりご冥福をお祈りします」と悼んだ田中。すでにキャンプ地となるフロリダ州タンパ入りしており、米国時間13日(日本時間同日夜)悲しみを胸にしまいキャンプインする。

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