阪神・矢野監督“教え子対決”で快勝 野村イズム継承誓う「本当に野球が大好きな方だった」

[ 2020年2月12日 05:30 ]

練習試合   阪神5―0日本ハム ( 2020年2月11日    名護 )

野村克也氏の訃報を受け、黙とうする矢野監督(左)ら(撮影・坂田 高浩)
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 阪神と日本ハムの練習試合が11日、タピックスタジアム名護で行われた。阪神・矢野燿大監督(51)、日本ハム・栗山英樹監督(58)ともに現役時代、監督を務めた野村克也氏から大きな影響を受けた。悲しみを胸にしまって指揮を執った両監督は、体に染み込んだ恩師の野球を生かし、チームを導くことを誓った。

 矢野監督は恩師の訃報に「“うまい者がレギュラーになれる、結果を残すというものじゃないよ”と。頭で考えてやれば、追いつけるということを教えていただいたのは野村監督。野村監督とやっていなかったら今の自分はない」と感謝の言葉を口にした。

 98年に中日から阪神にトレード移籍し、翌99年に野村氏が監督就任。その年に9年目で初の規定打席に到達し、打率・304と飛躍した。正捕手として起用してくれた野村氏に「褒められたことはほぼなかった」というが「唯一、長崎でね。“おまえもよく頑張ってるな”と打撃練習の時に言っていただいて。“古田の時も良い投手陣じゃなかったけど、だからこそ学べるんだ”と言っていただいた」と懐かしんだ。18年オフの監督就任時も報告にも出向き、長い時間話をしてもらった。最後に会ったのは昨年6月の交流戦だった。

 試合は正捕手の梅野が2安打するなど、5―0で快勝したが「(野村氏に)学ばせてもらったことは選手に伝えている。みんな同じになるけど“今日のでいいよ”と言えるような選手たちじゃない」と野村氏ばりの辛口で若手の成長を求めた。

 「本当に野球が大好きな方だったし、その野球に自分が恩返ししていくことが野村さんの供養につながると思う」。野村氏が阪神監督時代に果たせなかった優勝へ、教えを胸に選手を導く。

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