ソフトB柳田 メジャー封印、日本人最長7年契約 5・7億円で23年まで減俸なしの変動制

[ 2019年12月26日 05:30 ]

色紙に「生涯ホークス」と書き込みガッツポーズする柳田(撮影・岡田 丈靖)
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 「生涯ホークス」の大型契約だ。ソフトバンク・柳田悠岐外野手(31)が25日、ヤフオクドーム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3年契約最終年の予定だった来季から、2026年まで7年契約を結び直した。来季年俸は現状維持の5億7000万円プラス出来高払いで23年までは減俸のない変動制。残り3年は23年シーズン後に見直す。メジャーの夢は封印し、契約を満了する38歳シーズンで現役を引退する意向も示した。

 紺のスーツにチームカラーの黄色のネクタイ。記者会見場に姿を見せた柳田は「契約を結び直して来年から7年です。感謝しかない」と笑みを浮かべた。生涯ホークスか、という問いには、ネクタイを触り「(ネクタイは)昨日、買いました。(交渉では)あまり突っ込まれなかったですけど」とおどけた。

 来季から4年間は年俸5億7000万円プラス出来高払いで、その後の3年間は契約内容を見直す。成績次第では7年合計で40億円超えも視野に入る。柳田は「若い人やプロ野球を目指す選手が、ソフトバンクで活躍したいと思ってもらえるように。これから、こういう契約が日本でも増えていくと思う」と口元を引き締めた。

 メジャー挑戦の夢も封印した。3年契約の2年目だった今季は4月に左膝裏を肉離れし、約4カ月間離脱。38試合の出場で打率・289、7本塁打、23打点に終わった。海外FA権の資格取得条件を満たすのが最短でも21年に延び「海外FAが取れると思って(18年から)3年契約にしていたけど、取れない。これも自分の運命かなと思った」という。自主トレをともにする兄貴分の阪神・糸井に相談したことも明かし「“ギータはバンクやろ”って言ってました」と笑った。

 日本人選手ではOBの松中信彦、楽天・則本昂と並び最長の7年契約。「ケガをした選手にこういう素晴らしい契約をしてくれたので、これを全うしようと。それでフィニッシュかなと」。7年契約が終わる38歳シーズンでの現役引退も示唆した。

 昨年の日米野球では侍ジャパンの4番を務め2本塁打、7打点。MLB選抜のコーチから「スーツケースに入れて帰りたい」とラブコールを送られたほどだ。来年の東京五輪出場には「もちろん(思いは)あります。(プレミア12は)うらやましいと思ったので」と改めて意欲を示した。

 今オフに受けた右肘のクリーニング手術の経過も良好。「打って打って点を取りたい」。ホークスのため、日本のためにフルスイングを貫く。(川島 毅洋)

 ▼ソフトバンク三笠杉彦GM (柳田は)日本で最高の力を持つバッターの一人と評価している。チームの柱として長くやってもらいたい。(契約年数は)31歳ということを考えると7年くらいがあんばいがいいと思った。

 ≪最高は趙成珉8年≫柳田(ソ)が新たに7年契約を結んだ。過去の主な長期契約は趙成珉(巨)8年、松中信彦(ソ)、則本昂大(楽)7年などがある。現状維持となった年俸5億7000万円は、25日現在で日本人野手、パ・リーグともに最高額となっている。

 ≪柳田 子供たちのために本塁打支援約束≫柳田は契約更改交渉前に、福岡市内にある家族と暮らせない子供らを支援するNPO法人「SOS子どもの村JAPAN」を訪問した。昨年に続き1本塁打につき30万円を贈呈する活動で「もっともっとホームランを打って来年はキャリアハイ、過去最高の成績を残してクリスマスプレゼントを持って来たい」と誓った。

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