ロッテ・石川 メジャー行きたい!「年齢的にもラストチャンス」球団側は条件付きでポスティング容認姿勢

[ 2019年12月26日 05:30 ]

ZOZOマリンで契約更改交渉に臨み、来オフ以降のメジャー挑戦を直訴したロッテ・石川
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 ロッテ・石川歩投手(31)が25日、来オフ以降のメジャー挑戦を直訴した。ZOZOマリンで契約更改交渉に臨み、1000万円減の年俸1億500万円でサイン。その席で1年目からの米移籍の夢を伝えた。海外フリーエージェント(FA)権の取得は早くても23年。球団側も来季の成績をふまえ、ポスティングシステムを利用した移籍を後押しすると約束した。

 寡黙な男は入団1年目から心の奥底にある思いを秘めていた。そしてこの日、突然、言葉としてあふれた。

 「アメリカで野球がやりたいと言いました。球団も応援してくださるということでした。契約更改の席で話したのは初めてです」

 石川は1年目だった14年に10勝をマークし、新人王に輝いた。この時、漠然と「より、高いところを目指すのは当たり前」との思いがわき上がってきた。その思いにくっきり輪郭ができたのは17年に出場したWBCだった。「それもあると思います」。米国の野球を肌で体感し、感情は止められなくなる。

 ただ、成績は反比例していく。17年の3勝以降、3年連続で2桁勝利を逃した。今季は27試合に登板し、チーム最多8勝だったが、6月に右肘違和感で出場選手登録を抹消され、1軍復帰後、一時は中継ぎに回る。「キャンプではよかったけど、そこからズレを修正できず、ずるずると行った」と石川。到底、メジャー挑戦を言える成績でないのは本人が一番分かっている。

 ただ、時間がない。今季を終えた1軍登録日数の合計は5年83日。「9年」が必要な海外FA資格取得には残り4シーズンが必要になる。そうなれば挑戦できる24年は36歳のシーズンだ。このタイミングで球団に申し出たのは「メジャーも若返りが進んでいる。年齢的にもラストチャンス」の思いからだ。

 申し出を受けた松本尚樹球団本部長は「球団としては応援する。来季、成績を残してまた、話をしようと伝えた」と条件付きだが、ポスティングシステムを利用した移籍を容認する姿勢を示した。

 石川もそれは十分、分かっている。「まずは結果を出すことだと思います。自分の納得できるボールを数多く投げたい」。復活を果たした道の先には、海の向こうのベースボールという「絶景」が広がっているはずだ。 (福浦 健太郎)

 【今オフにポスティング移籍希望を訴えた選手】
 ★日本ハム西川 11月27日の契約更改交渉後に「3年くらい前から“自分の夢を追いかけてます”という話はしていた」。きっかけは元同僚の大谷(現エンゼルス)の存在と、米国キャンプで米国野球の魅力に触れたことだとした。
 ★日本ハム有原 今季は15勝で最多勝を獲得。今月4日の契約交渉後に「入団時から(メジャーへの)思いは持っていた。今年こういう成績を残せて、来年しっかりとした成績が残せれば挑戦したいという思いは伝えさせてもらった」と明かした。
 ★DeNA山崎 昨オフまで将来的なメジャー挑戦の目標を公に語ったことはあったが、20日に初めて球団側に伝え「今のところケガをしていないし、健康な状態でいければ」と早期移籍の希望ものぞかせた。

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