雄星 大リーグデビューは東京で 開幕2戦目先発「僕の中では2回デビューできる」

[ 2019年3月11日 02:30 ]

練習を終え、記者の質問に答えるマリナーズ・菊池(共同)
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 マリナーズの菊池雄星投手(27)が、東京ドームで行われる21日のアスレチックスとの開幕第2戦で公式戦初先発することが決まった。9日(日本時間10日)、スコット・サービス監督が発表した。日本出身投手が日本で大リーグデビューするのは初めてだ。

 「純粋にうれしいのが一番。あとはやらなきゃな、と身が引き締まる思い」。菊池は喜びと責任感をにじませた。開幕2番手での初登板は、09年オリオールズの上原(現巨人)に並ぶ日本投手の最速先発デビューとなる。東北地方の形をグラブに刺しゅうして故郷への思いを背負う岩手出身の左腕。東日本大震災から8年になる11日を前に吉報が届いた。

 高校時代から憧れ続けた大リーガーとしての初舞台が東京という不思議な巡り合わせ。「周りからも言われる」と苦笑いしつつも「僕の中では2回デビューできる。日本でやって、アメリカでもう一回。日本の皆さんに成長している姿を見せたい」と意気込んだ。

 正式な通告は前日だが、キャンプイン後に東京デビューの案を首脳陣から明かされていた。「任せてもらえるよう、アピールしなきゃいけないという思いでやってきた」。オープン戦3試合で2勝1敗、防御率4・00の成績以上に光るのが、70・3%というストライク率。サービス監督からは「恐れずにストライクを投げることができる」と称えられた。

 この日、菊池はウオーミングアップを初めてイチローと一緒に行い「凄く特別な時間」と感激。最終調整登板となる12日(同13日)のホワイトソックス戦に備え、ブルペンで35球を投げた。頼れるレジェンド、そして日本のファンの後押しを受け、凱旋マウンドで腕を振る。(笹田 幸嗣通信員)

 ○…1年目で先発ローテーション入りした日本投手は菊池で13人目。これまでは昨年のエンゼルス・大谷を含め4番手が6人で最も多く、2番手は09年の上原に続く2人目となる。また、97年エンゼルスの長谷川滋利(敗戦投手)、07年ヤンキースの井川慶(勝敗付かず)を除く10人が白星を挙げており、菊池が勝てば11連勝となる。

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2019年3月11日のニュース