根尾&藤原 お先に!広島 小園 “大谷以来”のOP戦初アーチ

[ 2019年3月4日 05:30 ]

オープン戦   広島10―4西武 ( 2019年3月3日    長崎 )

8回無死、右越え本塁打を放った小園(撮影・中村 達也)
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 広島のドラフト1位・小園海斗内野手(18=報徳学園)が3日、西武とのオープン戦(長崎)で初アーチを放った。高卒新人選手がオープン戦で本塁打を記録するのは2013年の日本ハム・大谷翔平(現エンゼルス)以来で、球団ではドラフト入団した1966年以降では初めての快挙だった。

 はじける笑顔だけは、18歳らしく見えた。小園の「プロ1号」は、高卒新人としては規格外ともいえるライナー性の打球。失速することなく右翼席に飛び込んだ。ベンチに戻ると、満面の笑みを浮かべて先輩とハイタッチ。「みんな、メヒアのマネをやっているので」。最後は、突然チーム内で流行し始めた右拳に口づけしてひとさし指を天に掲げる“メヒアポーズ”も遠慮なく決めた。

 この日は4回裏の守備から途中出場。衝撃のプロ初アーチは経験を生かすと同時に運も味方につけた。8回先頭で打席に入ると、左腕・武隈の初球を一塁ファウルゾーンへ打ち上げた。一塁・呉念庭がウーネンティン「が落球する幸運にも助けられると2球目はスライダーを見逃し追い込まれた。そして運命の3球目。137キロの内角直球を強振した。着弾を見届けてもスピードを緩めず。プロ1号の余韻を楽しむことなくダイヤモンドを1周した。

 「打った瞬間は入るか分からなかった。うまく回転できたのがよかったと思います。前の打席(6回に左腕・佐野に対し空振り)で三振して、左投手で同じようなタイプだったので絶対に三振しないようにと思って、踏み込んで振り抜けてよかった」

 逆転勝ちの口火を切る一塁内野安打と合わせ初の複数安打もマーク。オープン戦3試合で7打数4安打、打率・571と驚異的な数字を残すだけに、前日まで首脳陣も否定的だった「開幕1軍」の可能性もゼロではなくなってきた。高ヘッドコーチは「1軍に残れるぐらいの結果を残してくれている。まだまだ見てみたい」と明言した。

 「1軍への気持ちは強いです。いい調子できている。満足することなく前進していきたいです」。開幕1軍へ望みをつなぐ一発――。この天才、即戦力かもしれない。

(河合 洋介)

 ○…ルーキーの小園(広)がオープン戦初本塁打。新人の今季オープン戦本塁打は2月24日ヤクルト戦で辰己(楽=立命大)がマークしたのに次ぎ2人目。高卒新人では13年3月17日中日戦で大谷(日)が記録して以来6年ぶり。広島ではドラフト制後に限ると、小園が初めてになる。この日は左腕の武隈から。左打ちの高卒新人が左投手から初本塁打したのは、88年3月27日阪急戦で立浪(中)が古溝から放って以来31年ぶりとなった。

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