野球&ソフト除外…24年パリ五輪組織委の追加種目候補残れず

[ 2019年2月22日 05:30 ]

04年アテネ五輪で銅メダルを獲得した野球日本代表
Photo By 共同

 2024年パリ五輪組織委員会は21日、パリで国際オリンピック委員会(IOC)に開催都市枠で提案する追加種目の候補を発表し、20年東京五輪で3大会ぶりに復活する野球・ソフトボールや沖縄発祥の空手が落選した。パリ五輪の実施競技は東京と同じ「28」で確定済み。野球・ソフトボールや空手の存続には再び追加種目に選ばれるしか道がなかった。

 追加されるのは4競技計12種目。東京五輪で初採用となるスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンが入り、昨年の夏季ユース五輪で初めて実施されたブレークダンスも選ばれた。どの種目からも、五輪の求心力低下に危機感を募らせ、若者人気を強く意識するIOCの傾向が色濃く見える。一方、フランス国内で人気が高くない野球・ソフトボールは当初から苦戦が予想されていた。

 国内でメジャーでない競技は、新たな会場整備が不可欠だ。フランス国民は「黄色いベスト運動」に象徴されるように、税金問題に厳しい目を向ける。パリ五輪組織委員会は追加種目によるコスト増大を懸念し、エスタンゲ会長は「会場を新設しない」との条件も大前提に掲げていた。

 予算は選手数にも関わる。IOCも東京五輪では夏季大会の上限に設定する選手数1万500人の別枠を認めたが、パリでは追加種目を枠内に収めるよう方針転換。選手枠が多い野球・ソフトボールには逆風が吹いた。

 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は1月、日本、米国、フランスの国内競技団体が覚書を交わしたことを発表。パリ五輪での継続実施を主目的に、日米がフランスの野球の育成、競技発展を支援することとしていた。その矢先の五輪からの「退場」となった。

 日本にとっては金メダル有望競技。関係者の失望も大きい。全日本野球協会はWBSCなどから正式な連絡が届いていないとした上で、山中正竹会長が「野球、ソフトボール競技の継続に向かって世界の野球関係者が努力を続けたが、力が及ばなかったことは誠に残念」とコメントした。

 山中会長は銅メダルを獲った92年バルセロナ五輪の監督。侍ジャパン強化委員会の強化本部長も務める。「28年ロサンゼルス大会以降、五輪競技種目として復活、継続できるよう、東京五輪では全世界の人々に野球の素晴らしさを大いにアピールできるよう全力を尽くしたい」とした。

 ▽五輪追加種目 国際オリンピック委員会(IOC)は14年12月、五輪開催のメリットや魅力を高めるため、競技数の枠を撤廃して、既存の28競技の他に開催都市が複数の追加種目を提案する権利を認めた。20年東京五輪の大会組織委員会は国内での人気と若者へのアピール度を重視し、経費などIOCが示した35項目の評価基準を基に審査。野球・ソフトボール、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの5競技18種目を選んだ。

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