異色の阪神育成1位・片山 茶道、短大卒、独立Lで4年…豊富な経験糧にはい上がる

[ 2019年1月24日 09:00 ]

片山(左)と笑顔を見せる近本(撮影・北條 貴史)
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 【19年版球界新士録 阪神・ドラフト育成1位 片山雄哉捕手】育成から必ずはい上がってみせる。片山の向上心は険しい道のりを歩んできただけに強いものがある。

 「いろんな経験をさせてくれた両親には感謝している。一日も早く支配下に上がって1軍でプレーできるように頑張りたい」

 小学生の頃から両親の「いろんなことをやって学んでほしい」という考えで水泳、空手、茶道といった分野が違う習い事をしてきた。個人競技は「頑張った分、結果が出るので好きだった」と振り返るが、同時に小学2年の頃から地域で盛んだったソフトボールも行っていた。個人競技とは違い「一人では何ともならない。習い事で一番奥が深くて難しかった」とのめり込んだ。中学は軟式野球部に所属。高校は刈谷工に進学したが、甲子園出場はかなわなかった。

 至学館短大を卒業後はNPBを目指し、独立リーグのBC福井に入団。しかし、3年間思うような結果が残せず心は折れかけていた。「ダメならやめよう」。勝負の一年と覚悟を決めた昨季は64試合に出場して打率・330、14本塁打、62打点で18盗塁。「三拍子そろった捕手」として、ようやくプロのスカウトの目に留まった。

 「礼儀や感謝の気持ちを大切にプレーでも生活面でも一流を目指したい」。まだ通過点。崖っ縁を味わった片山は、さまざまな経験を糧にして歩みを進める。(長谷川 凡記)

 ◆片山 雄哉(かたやま・ゆうや)1994年(平6)6月18日生まれ、愛知県出身の24歳。小2からソフトボールを始め、中学時代は軟式野球部。刈谷工では甲子園出場なし。至学館短大を経て15年からBC福井でプレー。遠投100メートル、50メートル6秒1。背番号は122。1メートル77、83キロ。右投げ左打ち。

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