楽天ドラ5耀飛 女手一つで育ててくれた母へ 和製ヘラクレスの恩返し弾

[ 2018年1月21日 08:42 ]

18年版球界新士録=楽天ドラフト5位・耀飛外野手(21)

愛用のゴールドジムのパワーベルトを持ち笑顔を見せる耀飛
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 楽天の和製大砲候補はドラフト2位・岩見(慶大)だけじゃない。5位の耀飛(あきと)もその一人だ。新入団選手発表会見では「将来的には背番号と同じ50本の本塁打を打てるように頑張りたい」と目標を語った。関西を拠点に置くBFL(ベースボール・ファースト・リーグ)では昨季15本塁打でタイトルを獲得。NPBでも、もちろん本塁打王を目指す。

 ギリシャ神話の英雄・ヘラクレスのようなムキムキの肉体を誇る。趣味は筋トレ。BFL兵庫時代にはゴールドジム梅田店に通い、スクワットは240キロ。デッドリフトは270キロ。ベンチプレスは137・5キロを記録。「高校で200キロを超えていた」という背筋力には特に自信があり、デッドリフトは同店でもトップ級の記録だという。入寮時には筋トレの時、腰に巻くパワーベルトを持参。日々、パワーアップを図っている。

 活躍を届けたい人がいる。母・由美さんだ。中学時代に両親は離婚したが、保険外交員をしながら女手一つで育ててくれた。「夜も人付き合いがあったり、契約を取れないと必死になって働いていた」と自身のために汗水垂らす背中を見て育った。BFL兵庫2年目の4月には右肘じん帯を損傷。復帰まで約半年かかり、野球をやめようかと悩んだが「今やめていいの?やりきらないと後悔するよ」と思いとどまらせてくれたのも母だった。

 もちろん、恩にはプレーで報いていく。「満員の観衆の中で本塁打を打ったりしている姿を見せたい」。2月の久米島キャンプは2軍スタート。恩返しはまだ始まったばかりだ。 (黒野 有仁)

 ◆耀飛(本名・田中 耀飛=たなか・あきと)1996年(平8)3月5日、大阪府生まれの21歳。小2のときに長曽根ストロングスで野球を始め、中学時代は浜寺ボーイズでプレー。英明では通算18本塁打。甲子園出場はなし。卒業後は芦屋大に進学し、教育連携する兵庫ブルーサンダーズでプレー。1メートル80、96キロ。右投げ右打ち。独身。血液型A。

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2018年1月21日のニュース