広島・松山 誠也に挑戦状叩きつけた「4番を打ちたい」

[ 2018年1月21日 05:30 ]

自主トレを公開し、打撃練習に汗を流す松山
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 広島・松山竜平外野手(32)が20日、鹿児島県鹿屋市の母校・鹿屋中央高で自主トレを公開。4番最有力候補の鈴木にガチンコ勝負の挑戦状を叩き付けた。

 鹿児島地方は4月上旬並みの気温20度。ポカポカ陽気に、松山の額にも大粒の汗がにじんでいた。後輩の土生を連れて故郷で7日に始動し、10日からは原点の母校で6年連続の自主トレ開始。秋季キャンプから取り組む一塁守備や、打撃練習などに時間を割いた。

 「ここからまた1年がスタートすると思うと、気が引き締まる。体の仕上がりはいいので、2月1日からしっかりアピールしたい」

 技術練習と並行し、今年は走り込みを増やした。坂道や階段、砂浜などで負荷を与え、下半身を強化。ウエートトレも継続し、昨季増えた筋肉量維持にも努めたという。すべてはケガ予防のため、目標達成のためだ。

 「4番を打ちたい。昨年、誠也が抜けた後に経験し、CSでも務めながら悔しい思いをしたので、余計にその思いが強くなった」

 昨季の実績がバックボーンだ。打率・326、14本塁打、77打点、得点圏打率・367はいずれもキャリアハイ。4番・鈴木の穴を埋めた活躍は記憶に新しい。規定(443打席)には56打席足りなかったが、届いていれば、打率と得点圏打率でリーグトップの冠が見込めた。

 その打撃力は万人が認める。昨春は、右足のステップをスリ足に近い形に変える、DeNA・筒香似の工夫が合わず、出遅れ。右足を上げてタイミングを取る本来のフォームに戻し、かつ打席で平常心を保つことで確たる手応えをつかみ、大きく盛り返した。

 「まずは規定打席。そこに到達しないと、レギュラーとは言えないし、目標の100打点も達成できない」

 4番としてリーグ連覇に貢献しながら、15打数3安打と不発に終わったCS。胸中に自信と屈辱が交錯する中で、重責への思いをあえて吐露し、高いハードルを設けることで自らを奮い立たせる。

 「一番頼れる打者が4番。そういう打者になりたいし、誠也に挑戦状を叩き付け、シーズンを通して2人で切磋琢磨できればいい」

 屈託のない笑顔で、そう今季への意気込みを語る32歳。代役のままでは終わらない。(江尾 卓也)

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