楽天・茂木 開始6秒!プレーボール弾「投手は1アウトを早く取りたいもの」

[ 2017年10月16日 05:30 ]

パ・リーグCSファーストS第2戦   楽天4―1西武 ( 2017年10月15日    メットライフドーム )

<西・楽>初回、茂木は十亀から中越えに初球先頭打者弾を放つ
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 動きだした体を一瞬止め、ためた力を一気に爆発させた。楽天・茂木のフルスイング。初回、十亀の初球、113キロのカーブはあっという間に中堅左のフェンスを越えた。プレーボールから6秒後だった。

 「センターフライかと思ったけど、うまく振れたので面白いかなと思った。入ったときはまさかと思いました。びっくりしました」

 CS史上3人目のプレーボールホームラン。今季、レギュラーシーズンでもパ・リーグタイ記録の3本を放ったが、レギュラーシーズン&CSのプレーボール本塁打は史上初。「真っすぐを狙っていたけど、いい反応で打てた。投手は1アウトを早く取りたいもの。そこを狙って準備している」と胸を張った。

 フルスイングを解禁した。2年目の今季、生え抜き選手として球団初の2桁17本塁打を放ったが、6月17日の阪神戦で右肘を痛めて戦列を離脱した。その後は痛みを伴ったままのプレー。「マン振り(フルスイング)すると送球に影響が出る。フラストレーションがたまるんです」。故障後はフルスイングが影を潜めたが、負ければ敗退の崖っ縁でリミッターを解除。「今日は開き直っていった。最後の試合になるかもしれなかったので」。休日でも電気治療やマッサージなど、ケアを怠らなかった自己管理の成果だった。

 梨田監督が「左の方が打っている。左バッターに頑張ってもらいます」と7人並べた左打者が十亀から全7安打。「明日もミスを恐れずやりたい」。恐怖の初球男に第3戦も要注意だ。 (春川 英樹)

 ≪史上初!シーズンに続きCSでも≫茂木(楽)が初回表先頭打者で初球を本塁打。プレーオフ、CSの初回先頭打者本塁打は16年CS1S(2)戦清田(ロ)以来10人、11本目。日本シリーズも含んだポストシーズンで初回表初球を運んだ「プレーボール本塁打」は05年プレーオフ1S(1)戦栗山(西)、前記清田に次ぎ3人目になる。なお、茂木は今季レギュラーシーズンで6本の初回先頭打者弾をマーク。うち、5月21日ロッテ戦で初回表初球を本塁打。同一年に限らずレギュラーシーズンとポストシーズン両方で「プレーボール本塁打」を記録したのは茂木が史上初めてだ。

 ≪初球は打率・397、8本塁打≫初球先頭打者弾を放った茂木が今季、初球にストライクゾーンに来た球にバットを出す確率は63・7%で、両リーグで3番目に高い数字だ。上位5人の顔ぶれを見ると、柳田、浅村、ゲレーロはクリーンアップを打つ打者。茂木は1番としては珍しい超攻撃的タイプで、初球は打率・397、8本塁打と結果も残している。

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