松井稼 楽天退団で古巣・西武復帰も コーチ要請固辞、現役続行を強く希望

[ 2017年10月13日 06:55 ]

94〜03年に西武の主力として活躍した松井稼
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 楽天の松井稼頭央外野手(41)が今季限りで退団することが12日、分かった。球団からは来季に向けて水面下でコーチ就任の打診を受けたが、現役続行を強く希望。他球団でのプレーを模索する意向を固めたもようだ。球団からの正式発表後に、古巣の西武など複数球団が調査を行う可能性がある。

 楽天の功労者がクリムゾンレッドのユニホームを脱ぐことになった。仙台市内の2軍練習場で投内連係や打撃練習に汗を流した松井稼は、退団について問われると「球団から発表されたものでもないので、答えられないし、話せない」と話すにとどめた。1軍の練習が行われたKoboパーク宮城で対応した安部井寛チーム統括本部長は「現時点で発表できることはない」と話した。

 だが、複数の関係者の話を総合すると、球団は松井稼に対し、来季のコーチ就任を要請。それでも、選手としての現役続行を希望する松井稼はこの打診を固辞。かねて「選手としてまだプレーできるという思いがある」と話してきたが、7年間プレーし、主力として13年の球団初の日本一に貢献した愛着ある球団を離れてでも、現役を続行する旨を伝えたという。

 松井稼は今季、開幕から1軍メンバー入り。4月22日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では史上100人目の通算200本塁打を達成するなど、前半戦の首位快走に貢献した。しかし、8月27日に出場選手登録を抹消されると、その後は再昇格することなくレギュラーシーズンを終えた。現在は2軍で調整しており、14日に開幕するCSファーストSのメンバーにも入っていなかった。

 正式発表はポストシーズン終了後が見込まれるが、その後は新人だった94年からメッツに移籍する03年までプレーした、古巣の西武が調査に乗り出す可能性がある。入団に至った場合、栗山や金子侑らが務める左翼などのポジションを争うことになるが、内外野を守れるユーティリティー性、日米での経験は、リーグ優勝を目指すチームの助けとなりそうだ。97年から米移籍まで身につけた背番号7は現在、空き番号ともなっている。

 今月23日に42歳となる。現役最年長野手として、グラウンドに立てるか。今後の動向が注視される。

 ◆松井 稼頭央(まつい・かずお)1975年(昭50)10月23日、大阪府生まれの41歳。PL学園から93年ドラフト3位で西武入り。盗塁王を3度、最多安打を2度獲得。98年はMVPに輝き、02年には史上8人目のトリプルスリーを達成。04年に日本選手の内野手としては初めて大リーグでプレーし、メッツなど3球団を渡り歩く。11年から楽天でプレーし、13年に球団史上初の日本一に貢献。13年の第3回WBC日本代表。1メートル77、85キロ。右投げ両打ち。

 ◇西武の野手事情 外野は中堅・秋山は不動だが、今季スタメンで100試合以上出場したのは秋山と外崎だけ。右翼、左翼は調子や相手投手との相性などを考慮し、木村、金子侑、栗山、田代らが起用された。内野は浅村&源田の二遊間は不動で、後半戦は一塁・山川、三塁・中村もほぼ固定された。

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