日本ハム前GMの証言 12年センバツでの三直が二刀流・大谷の始まり

[ 2017年10月5日 09:30 ]

パ・リーグ   日本ハム3―0オリックス ( 2017年10月4日    札幌ドーム )

今年の自主トレで山田前GM(右)と記念撮影する大谷
Photo By スポニチ

 日本ハム・大谷が本拠・札幌ドームで日本ラスト登板を終えた。札幌に迎え、札幌で見守った人々から惜別と激励のメッセージが送られた。

 メジャー挑戦を表明していた花巻東の大谷を、ドラフトで強行指名したのが日本ハム前GMの山田正雄アマスカウト顧問(73)だ。栗山監督から「どっちをやらせたらいいですか?」と相談され、「俺は監督に預けるだけだから分からないけど、一つ言えるのは両方良いよ」と言ったことがあった。「じゃあ、二刀流か…」。栗山監督はつぶやき、山田顧問も「それもありだな」と納得。これが二刀流・大谷の始まりだった。

 今でも忘れない。12年春のセンバツ、花巻東―大阪桐蔭。大谷が3打席目に藤浪(現阪神)からすさまじい勢いの三直を放った。

 「三塁が捕らなかったらスタンドに入るんじゃないかというくらいの打球だった。体が開かないし、バットがスパッと出てくる。ああいう打者は見たことがない」

 1打席目には右越え本塁打を打ったが、この三直が「打者・大谷」の評価を上げた。投手としては元々評価していたが、3年春の練習試合で連投する姿を見てスタミナ面を確認。「両方良い」は軽々しく口にした言葉ではない。

 山田顧問は「まだまだ伸びるんじゃない?二刀流だろ?ダルビッシュ(ドジャース)だって投手だけ。凄いよね」と言った。その成長が楽しみで仕方がない。 (柳原 直之)

続きを表示

この記事のフォト

2017年10月5日のニュース