阪神・中谷 虎トップ7号も空砲 糸井、誠也より高い本塁打率

[ 2017年6月8日 09:10 ]

日本生命セ・パ交流戦   阪神4―5オリックス ( 2017年6月7日    京セラドーム )

<オ・神>4回無死一、三塁、中谷は左越え3ランを放つ
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 阪神・中谷のアーチが空砲になるとは…予想できなかった。1点リードの4回。原口と鳥谷の連打で生まれた無死一、三塁の好機で東明の2球目スライダーを完璧に捉えた。

 「チャンスの打席だったので、とにかくランナーを還すことだけ考えて。高めに浮いてきたボールをしっかり振り切ることができた。打った瞬間の感触も良かったですし、何より追加点を取ることができて良かった」

 フルスイングで描いた打球は中谷らしい放物線を描き、左翼席へ消えた。5月27日のDeNA戦以来9試合28打席ぶり一撃はチームでは糸井と並ぶ最多の7号3ラン。おなじみとなったナインとの「あごタッチ」もきっちり済まし、黄色に染まる左翼席らは総立ちで祝福された。

 5月16日に一度は3割の大台に乗せた打率が気づけば・223まで下降。「もっと確率を…」と気にかける一方、出場46試合のうち先発28試合での7発だけに“本塁打の確率”は猛虎打線で抜けて高い。一振りで戦況を覆す豪快な打撃を期待されているから、及第点の数字だろう。

 130打数で7発は18・6打数に1本の割合だ。この本塁打率を比較すれば、同じ7本で並ぶ糸井は28・6打数で1本。セ・リーグの規定打席到達者で中谷以上は広島・エルドレッドと中日・ゲレーロだけで、広島の4番・鈴木の20・1打数に1本の割合を中谷は上回る計算だ。過去6年間で計4発。今季の成長の大きな証しと言っていい。

 福留が今季初めてDHに入ったことで左翼で先発。「与えられたポジションで勝ちにつながる仕事ができれば」。外野は福留、高山、糸井でほぼ固定され、一塁を争う原口も復調気配。この先も打席に立ち、アーチを描くためにも最大の武器でアピールするだけだ。(巻木 周平)

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2017年6月8日のニュース