【中村和久の目】清宮 光った集中力の高さとメンタルの強さ

[ 2017年4月28日 07:50 ]

高校野球春季東京都大会決勝   早実18―17日大三 ( 2017年4月27日    神宮 )

<早実・日大三>8回1死一塁、早実・清宮が高校通算83号となる右越え2ランを放つ
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 早実・清宮の集中力の高さ、試合に対するメンタルの強さが光った。8回にこの試合で打ち損じていたやや高めの直球を捉える2ラン。警戒されてボールが多い中で、失投を仕留めた反応は素晴らしい。

 選球眼がきっちり出来上がってきている状態で、低めの見極めはかなりのもの。その分、高めの球に苦労したが、勝負どころの後半で捉えた。9回の同点3ランは変化球を素直にセンターへ打ち返した。最後まで諦めなかった上に、1本打ったことで強引にならなかった。内容が悪くても試合終盤の打席で修正するのはプロ野球でも大事なことだ。2年生4番の野村も末恐ろしい。ミート力がセンバツよりも上がり、成長には目を見張る。一方で日大三の3、4番も間違いなくトップクラス。桜井は軸足にしっかり乗せるトップの形ができている。金成はトップの位置が浅くこの日は結果が出なかったが、両膝を柔らかく使い、下半身の力を上手に連動させることができれば、より怖い打者になる。 (元巨人チーフスカウト)

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