山本功児Jr武白志「ビッグマウス」封印し目指す支配下

[ 2015年12月6日 08:00 ]

DeNA育成2位・山本武白志内野手

 11月27日に行われたDeNAの新入団会見。元ロッテ監督の山本功児氏を父に持つ、育成ドラフト2位の九州国際大付・山本武白志(むさし)内野手(17)は背番号「101」のユニホームを身にまとい、後列で記念撮影に収まった。報道陣から問われたプロでの目標。他の新入団選手が大きな夢を語る中、山本は目の前の目標を口にした。

 「(育成選手で)立場的にも大きなことを言える立場ではない。一生懸命野球を頑張って、少しでも良い結果を残せるようにしたい。まずは支配下になる。そこが1番です」

 将来有望な大型スラッガー。きっと大きな夢を持っているに違いない。そう思い、ソフトバンク・柳田が憧れだという山本に「目標はトリプルスリーか」と水を向けた。「いえいえ、柳田さんは目標というより、憧れですから。まずは支配下登録です」と首を振った。最後まで「まずは支配下登録」という言葉を繰り返した。

 強豪・九州国際大付で1年からレギュラーの座をつかんだ。今夏の甲子園では、大阪偕星との2回戦で2打席連発を放つなど3本塁打を記録。鮮烈な印象を残した。1メートル88、90キロという恵まれた体格で、高校通算24本塁打を誇る右の強打者。10月22日のドラフト会議では上位指名も予想される中で、まさかの育成指名。直後は「複雑な心境」と本音を漏らし、父・功児氏ら周囲に相談した。

 九州国際大付の1年先輩で、14年ドラフト2位で日本ハムに入団した清水優心捕手にも連絡。「まさか育成とは思っていなかった。こちらからは連絡しにくくて…」と清水は振り返る。「そしたら、あいつから連絡が来た。悩んでいたみたいだけど、育成でもプロはプロ。上に上がれば関係ないと伝えました」。先輩の言葉にも背中を押されたのだろう。清水は山本が新入団会見で謙虚な言葉を繰り返したと聞かされ「え、そうなんですか。あいつ、実はビッグマウスなんですよ。結構、大きなことを言うんです」と驚いていた。

 今季、育成選手から支配下登録されたのは81人中、13人だった。1軍昇格となると、さらに狭き門。山本はプロが厳しい世界だと分かっているからこそ、入団会見で「ビッグマウス」を封印し、目の前の目標だけを口にしたのだ。そこに17歳の強い覚悟を感じた。支配下登録を勝ち取った時には、持ち前の「ビッグマウス」を聞いてみたい。(中村 文香)

 ◆山本 武白志(やまもと・むさし)1998年(平10)2月17日、神奈川県生まれの17歳。小学3年時に「元石川サンダーボルト」で野球を始める。中学では巨人などで投手として活躍した前田幸長氏が主宰する硬式「都筑ジャイアンツボーイズ」に所属して投手兼4番。九州国際大付1年秋からレギュラー。今夏福岡大会は投手としてもマウンドに立ち、甲子園は4番としてチームを8強に導いた。1メートル88、90キロ。右投げ右打ち。

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