原氏 24時間待っTELぜ!「出し惜しみせず」由伸監督の悩み聞く

[ 2015年12月6日 10:40 ]

子供たちにボールの握りを教える原氏

 今季限りで巨人監督を退任した原辰徳氏(57)が5日、佐賀県内で行われた「ファンケル キッズベースボール チャレンジ 2015」の野球教室にスペシャルゲストで参加し、地元の352人の小学生を熱血指導。自身の後任で2年ぶりVを目指す高橋由伸新監督(40)を全面サポートするため、24時間受け付け可能な「原ホットライン」を開設する意向を示した。

 高橋新監督にとっては何よりも心強い言葉だろう。原前監督は、巨人軍の看板を背負う40歳の青年監督について「もしも悩んだら、いつでも連絡してもらいたい。24時間OKです」と宣言した。

 監督通算12シーズンでリーグ優勝7度、日本一3度でBクラスはわずか1度の名将。来季からは球団特別顧問に就任する。可能な限り球場に足を運び、首脳陣や選手らとコミュニケーションを取るつもりだが、自身の「後継者」でもある高橋監督に対しては常に電話での相談を受け付ける態勢を整える。「周りには経験豊富なコーチ陣もいると思うけど、僕も(アドバイスを)出し惜しむことはありません」と全面サポートを約束した。

 球界の盟主で生え抜きOBが務めてきた巨人軍の監督。その重みは誰よりも分かっている。自身も当時の長嶋監督(現終身名誉監督)からバトンを受けた1年目の02年は不安が多かったが「僕は長嶋監督の下でコーチを3年やれた(99年が野手総合、00、01年がヘッドコーチ)し、退任されてからも球場に来ていただいたので、その都度、相談できた」と振り返る。高橋監督は1年の兼任コーチを経ての電撃就任。少しでも負担を減らしてあげたいと考えている。

 原前監督は10月19日に監督退任会見を行ってから公の場に姿を現すことは減ったが、球界発展を願う思いは変わらない。「ファンケル…」の野球教室を通じてガーナやタンザニアなどへの野球用具の提供も行っており、「子供たちは宝物。今後は東京五輪もある。世界の野球人口が増えることが競技存続につながる。意識してやっていきたい」と言葉に力を込めた。

 強い巨人の復活も日本の野球界の発展に不可欠。朝も昼も夜も原前監督の心は高橋監督とともにある。(山田 忠範)

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2015年12月6日のニュース