ライアン小川、5月1日以来の白星「とにかく勝ちたかった」

[ 2015年6月24日 05:30 ]

<中・ヤ>ヤクルト先発の小川

セ・リーグ ヤクルト5―3中日

(6月23日 岐阜)
 勝利の瞬間、安どの表情を浮かべた。ヤクルトの小川が5月1日の広島戦(神宮)以来53日ぶりで、自身の連敗を4で止める4勝目。長いトンネルを脱け出し、チームの連敗も5で止めた。

 「これだけ勝ちが付かなかったことはなかった。とにかく勝ちたかった。ピンチになっても粘れた」

 6回を6安打3失点。2回以外は毎回走者を背負った。それでも攻める気持ちを失わず、降板直後の7回に味方が逆転してくれた。直球は3回、ルナへの5球目に自己最速を1キロ更新する151キロをマーク。「球速通り、打者を差し込めていた。良くなっている感じがする」と、右手に確かな手応えが宿った。

 「変化を恐れてはいけない」。勝利がない中でルーティンをも見直して修正を図った。登板2日前に行っていたブルペンを3日前に行うことで「球数を多く投げられるようにした」ことも試してきた。さらに今回の登板間には、高津投手コーチのアドバイスでキャッチボールの後に力を入れて低めに投げる練習を1日おきに2度、取り入れた。ゴロを捕球してステップして投げる。「僕の投球フォームは下半身が大事」。ダイナミックなフォームを取り戻した。

 愛知県出身。スタンドに陣取った両親と後援会関係者らに勝利をプレゼントできた。成章(愛知)2年春の東海大会準決勝で、宇治山田商(三重)の中井(現巨人)に本塁打を浴びた岐阜。8年ぶりのマウンドで大きな1勝をつかんだ。

 チームは5位に浮上。各チーム60試合以上を消化時点で、1~6位までが史上最少差の2・5ゲーム差となる「空前の混セ」を演出する1勝ともなった。「もっと高みを目指して、自分にもチームにも勝ちが付く投球をしたい」。エースが復調すればさらに上昇できる。

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