福留も悪夢払しょく「似ている打球が飛んできてドキッとしたけど」

[ 2015年4月4日 07:30 ]

<巨・神>6回表無死、福留は中越え二塁打を放つ

セ・リーグ 阪神4―2巨人

(4月3日 東京D)
 巨人のエース・菅野に呼吸を整える時間さえ与えない。2回、阪神・ゴメスの死球とマートンの投ゴロで1死二塁。初めて得点圏に走者を進めた好機で、福留は初球の外角144キロ速球を鋭く中前にはじき返した。

 「あんなところで後手にいっても仕方がない。知らないピッチャーじゃないんだし。自分からどんどん攻めていこうと思っていた」

 先制点をもぎ取り流れを呼び込むと、6回は中堅フェンスを直撃する二塁打。8回には1死から四球で歩き、梅野の右中間二塁打で一気に4点目のホームインだ。今月26日に38歳になるベテランがダイヤモンドを駆け回った。

 「あいつ(梅野)、もっと楽に帰らせてくれよな(笑い)。でも上位(打線)は調子がいいんだし、下位(打線)は下位で、できることをしっかりとやれればいい」

 昨年3月30日の東京ドームで大竹が放った二塁後方の飛球を追って、西岡と衝突。福留は負傷の程度を明かさずにその後も試合に出続けたが、鎖骨骨折と肺挫傷の重症を負っていた。

 「いやあ、もう終わったことだから。でも、きょうも1本、似ている打球が飛んできてドキッとしたけどね」

 1点を返されて3―1となった4回2死満塁で同じく投手・菅野が二塁後方に飛球を打ち上げた。この日は上本が両手を上げてグルグル回し「オレが取る」のジェスチャーが見えたので、お任せした。痛みも消えて、笑い飛ばせる余裕もある。1年前の悪夢はこれで完全払しょくだ。

 1日のヤクルト戦(神宮)で川端の右越え打を、フェイクで二塁走者のスタートを遅らせて本塁でタッチアウトにするなど守備でも存在感は大きい。開幕ダッシュに背番号8の功績は決して小さくはない。 

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2015年4月4日のニュース