マー君「話題にしてくれて光栄」 ペドロ氏右肘警告に大人の対応

[ 2015年4月4日 06:15 ]

遠投をするヤンキース・田中

 ヤンキースの田中将大投手(26)が2日(日本時間3日)、殿堂入り右腕からの警告を大人の対応でかわした。発端は、レッドソックスなどで通算219勝を挙げたペドロ・マルティネス氏の、1日のラジオ番組での発言だった。

 「田中が1年間、健康で何もなく過ごせるとは思わない。速球を思い切り投げるのをためらっているし、変化球も切れがない」。昨年7月に部分断裂した右肘じん帯への懸念。オープン戦4試合を1勝2敗、防御率3・07で終えた田中への警告は、米国内で一斉に大きく取り上げられていた。

 「まず、彼みたいな人が僕を話題にしてくれることが光栄ですね」。米メディアに囲まれた田中は、名投手からの発言にまずは敬意を示した。その上で「いろんな意見があるのは分かっている。でも僕がどう感じるかが大事。僕はいいと感じている」と否定した。宿敵レ軍の元エースとの舌戦に期待した米メディアだったが、笑顔で軽くあしらわれ拍子抜け。最後には「ペドロに会ったらどうする?」という質問に田中が「握手してほしいと言います」と機転を利かせ笑いを誘った。

 この日は遠投に加え、平地での立ち投げで変化球を交えて力強く28球。開幕投手を務める6日(日本時間7日午前2時5分開始)のブルージェイズ戦へあと3日。開幕登板前に、まず周囲の雑音をシャットアウトした。

 ▽ペドロとヤンキースの因縁 03年のリーグ優勝決定シリーズ第3戦では乱闘騒ぎを呼び、マルティネスが72歳のドン・ジマー・ベンチコーチを投げ倒し、高齢の同コーチは病院送りに。04年9月の敗戦後には、越えられない壁という意味で「ヤンキースは俺の父みたいなものだ」と発言し波紋を広げた。フィリーズ時代の09年はワールドシリーズで対戦し、第6戦で松井秀喜に決勝2ランを浴び4失点で敗戦投手。ヤ軍の9年ぶり世界一を見届け、これが最後の登板となった。

続きを表示

この記事のフォト

2015年4月4日のニュース