野間“新人王の道”第一歩「自分のペースで」大瀬良から金言

[ 2015年1月11日 05:30 ]

他の新人らとともに笑顔でノックを受ける野間

 広島は10日、大野練習場(広島県廿日市市)で新人合同自主トレを開始し、ドラフト1位・野間峻祥外野手(21=中部学院大)が“新人王ロード”の第一歩を踏み出した。入寮を済ませた9日夜は1年前の入寮日に大瀬良が足を運んだ広島市内の鉄板焼き店で食事。同席した新人王の先輩からもらった金言を胸に2・1キャンプインを見据えた。 

 合同自主トレ初日は午前10時からの準備運動から始まった。入念に体を温めた後はキャッチボールと軽めのノックを挟んでロードワークで午前中を終え、午後はウエート室での筋力強化に時間を割いた。「初日にしては体が動いたかな。まずは軽いメニューから。キャンプ初日からアピールできるように、いまはキャンプへ向けた調整をしっかりやっていきたい」。派手な動きはない。努めて冷静に足元を見つめながら野間は始動した。

 前夜にもらった金言をかみしめた。入寮した前日9日夜は荷物整理などを終えた後、2位入団の薮田(亜大)とともに担当の松本スカウトに広島市内の鉄板焼き店へ連れられた。実は1年前の同じ新人入寮日に大瀬良が担当の田村スカウトとささやかな決起会を開いた場所。いわば新人王への“起点”だった。

 用意された粋な縁起担ぎはこれだけではない。他でもない大瀬良が堂林とともに会食に同席。プロ1年目を過ごし、新人王まで羽ばたいた1学年上の先輩の実体験を直に聞く機会を得た。

 「いろいろ聞くことができた。『合同自主トレから周りの目はあるけど無理だけはしてはいけない。アピールはキャンプからできる。まずは自分のペースでやればいい』と言ってもらった。少し気持ちが楽になった。自分は張り切り過ぎる部分があったけど、キャンプでしっかりしたところを見せられればいいかな、と。自分のペースでやっていきたい」

 実際に現時点での仕上がり具合を「どれくらいかな…。半分くらい」と自己採点。内定している1軍キャンプまで約20日間、一足飛びではない着実に段階を上げていく姿勢を示した。夜には中学時代に在籍した「須磨クラブ」の激励会出席のために神戸市内のホテルへ出向いて広島へ日帰りする強行軍。2日目となる合同自主トレに穴を空けず、応援してくれる人への謝意も欠かさない。これも野間なりの“自分のペース”だろう。大瀬良に続く赤ヘル2年連続新人王へ第一歩は上々だ。

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