黒田「野球人生最後の決断」古巣復帰後初めて胸の内明かす

[ 2014年12月29日 05:30 ]

2006年10月16日、ラスト登板の黒田はファンにサインボールを渡す

 ヤンキースからフリーエージェント(FA)となり、8年ぶりに広島復帰を決めた黒田博樹投手(39)が28日、マネジメント会社を通じてコメントを発表。年俸20億円にのぼるメジャーの巨額オファーを蹴り、プロ野球人としての集大成を古巣で…と下した空前絶後の選択。「野球人生の最後の決断。新たなチャレンジをしていきたい」。短い言葉に決意を込めた。 

 メジャー球団の巨額オファーを蹴り、ファンのみならず日本じゅうから称賛を浴びた衝撃的な復帰決断から2日後、黒田は所属するマネジメント会社を通じ、初めて胸の内を明かした。

 「来季については、野球人として、たくさんの時間を熟考に費やしました。悩み抜いた末、野球人生の最後の決断として、プロ野球人生をスタートさせたカープで、もう一度プレーさせていただくことを決めました」

 8年ぶりに復活する広島の背番号「15」。「たくさんの時間を熟考に費やし、悩み抜いた」経過をあらためて振り返ろう。

 黒田がFAとなったのは11月4日。去就は米球界でも注目を集め、当初はメジャー残留、カープ復帰、現役引退…の3つの選択肢があった。帰国中だった黒田に広島から連絡が入ったのは直後。ただ、第1回交渉では具体的な提示がなく、復帰は現実的でなかった。

 第2回交渉は、黒田が再び帰国していた12月8日。承知していたとはいえ、条件面などで現実に直面し、心はメジャー残留に傾いた。流れが大きく変わったのは、3度目の話し合いがあった14日だ。広島球団として示された誠意が、律儀な男の魂を揺さぶった。

 この間も古巣のドジャースやヤンキース、パドレスは、広島と比較にならないほどの高額条件を提示し、黒田にラブコールを送り続けていた。

 金額がプロ野球選手としての評価、来年40歳でもそこまでのオファーを出してくれるのは冥利に尽きる。40歳で、メジャーで2桁勝ちたい―。

 大リーグの第一線で7年間投げてきたプライドと、愛着のある球団やファンへの恩義と使命感。その狭間で気持ちは揺れ動いた。米国へ帰国した24日夕、去就への問いかけに「迷走中」と答えた黒田。その2日後に迷いを吹っ切り、野球人生で最後の決断を下した。

 「今後も、また日々新たなチャレンジをしていきたいと思います」

 集大成として広島に骨を埋める覚悟を示した、男気あふれる右腕。背番号「15」の、赤いユニホームに袖を通す日が待ち遠しい。 

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