東京六大学今春2冠王、早大4番がバットをおいたワケ

[ 2014年12月28日 05:30 ]

海外留学への準備を始める早大・武藤

 今年度の東京六大学野球4年生の進路が決まった。今春リーグ戦で首位打者と本塁打王の2冠に輝いた早大・武藤風行内野手(22)は、惜しまれながらバットをおいた。名門の4番を務め大学日本代表入りも果たした強打者ながら競技を引退、卒業後は海外留学の道を選択。「人生いろいろ」だ。

 今春。神宮のネット裏では、多くのプロスカウトや社会人野球関係者がため息交じりに肩を落としていた。「早稲田の武藤が野球やらないって本当なのか?」。大学球界を代表する右の強打者が卒業後の進路を留学に決めたという情報は、それほどの衝撃だった。

 当人はあくまで冷静だった。「最初から大学で完全燃焼するつもりだった」。石川県有数の進学校・金沢泉丘出身。早大に一般入試で現役合格し、野球部に入部した努力家。「推薦組と違い入部は4月と遅かった。でも人並みに練習しようと思った」とバットを振り続けた。4年春には4番に上り詰め、打率・477、4本塁打をマークしてタイトルを獲得。3冠まであと一息だった。それでも「いろんな世界を見てみたい。視野を広げて人生の選択肢を広げたい」と大学3年時からの希望を貫いた。

 年明けから英語圏の国への留学に向け、準備に入る。「未練はない。高いレベルの中で、一般入試でもやれるところは見せられた。他人に尊敬されるような人になりたい」。海外留学は、人生で4番を張るための第一歩だ。

 ◆武藤 風行(むとう・かざゆき)1992年(平4)9月3日、石川県金沢市生まれの22歳。小2から野球を始め、金沢泉丘では高校通算10本塁打。最高成績は2年春の石川県大会8強。早大スポーツ科学部進学後、3年春にリーグ戦デビュー。4年春には大学日本代表に選出されハーレム国際大会出場。リーグ戦通算42試合で125打数44安打、打率.352。5本塁打。1メートル78、75キロ。右投げ右打ち。

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