球児「健康ならやれる自信ある」 原点回帰の“火の玉”直球で勝負

[ 2014年12月18日 05:30 ]

レンジャーズと1年契約を結んだ藤川

 レンジャーズは16日(日本時間17日)、カブスからFAになっていた藤川球児投手(34)と1年契約を結んだと発表した。年俸は100万ドル(約1億1700万円)プラス出来高払いで、2年目は球団が選択権を持つ。ジョン・ダニエルズGM(37)は抑えのネフタリ・フェリス投手(26)につなぐセットアッパーとして起用する構想だが、新天地では最大の武器である直球とスプリットに磨きをかけ、原点回帰で自らの地位を確立する。

 現地時間午後4時から始まった電話会見。ダニエルズGMから「球児、ようこそテキサスへ」と歓迎されると、会見場に藤川の力強い言葉が響き渡った。

 チームを選ぶ上で家族ぐるみで親交のあるダルビッシュの影響はあったかと問われ「大事なのは自分がプレーして、そのチームにフィットするかどうか。(ダルビッシュ)有とはやりたかったけど、それが一番ではない」と経緯を説明。その上で「(カブス時代は右肘手術という)大きなケガをしてしまったので、健康ではなかった。健康であればやれる自信がある」と言い切った。

 現時点では藤川と同じく右肘手術から今年8月に復帰し13セーブを挙げたフェリスが守護神の最有力候補。藤川は「(守護神へのこだわりは)ない。キャンプから焦らず、自分の状況を考えながらやっていく」と控えめながら、日米通算222セーブのベテラン右腕が結果を積み重ねていけばフェリスの対抗馬となることは間違いない。

 渡米後は米国の野球に適応するためにカットボールやツーシームの習得に取り組んできた。しかし、それが結果的に最大の武器である直球やスプリットの精度が落ちるきっかけとなった。米ロサンゼルス市内で11月から行っている自主トレでは、原点回帰で自身の武器である直球とスプリットに磨きをかけている。右肘に移植した腱がなじんでくる来季は今季最速93マイル(約150キロ)を計測した直球の切れもさらに増すとみられ、ダニエルズGMも「日本時代から長くスカウトしてきた投手。ボールを巧みに操れるし、スプリットがいい」と期待を寄せた。

 会見後には、自身のブログでも移籍報告。ダルビッシュと同僚となることについても「正直めちゃ嬉(うれ)しいです」と日本人リレーの実現を待ちわびている様子だ。救世主となるべく、完全復活への道のりを歩んでいく。

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