藤浪 1億円届かずも査定は“ダル、マー君、マエケンと同級”

[ 2014年12月6日 06:45 ]

プラダの眼鏡をかけて契約更改に臨んだ藤浪

 阪神・藤浪晋太郎投手(20)が5日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、年俸4500万円から4000万円増の8500万円で一発サインした。2年連続2ケタ勝利を挙げ、さらなる飛躍が期待される来季は、初の開幕投手に狙いを定めた。高校時代から比較される日本ハムの大谷翔平投手(20)は、7000万増の1億円で更改。高卒3年目での大台到達は、西武時代の松坂以来、2人目となった。

 95分間の交渉を終えた藤浪は、スッキリとした表情で会見場に姿を現した。自身の評価に耳を傾けると同時に、言いたいこともしっかり伝えた。「いい評価をしていただいた。大体想定の範囲内です」。89%増の評価に納得してサイン。そして視線はすぐさま来季へ。狙うは開幕投手だ。

 「見合うくらいの成績を今年残したかと言うと、そうでもないですが、やっぱり気持ち的にはしっかりと目指して、オフの間にしっかりと調整していきたいと思います」

 2年目の今季は「第2エース」として相手主力級投手と投げ合いながら自己最多11勝を挙げ、規定投球回もクリア(163イニング)。巨人相手のクライマックスシリーズ・ファイナルステージでは大事な初戦も任され、期待に応えた。「自覚が芽生えたのは確かです」。自信をつかみ、自覚が芽生えて迎える3年目は次なるステップ「開幕投手」へと向かう。

 「練習のこととか、日本代表に行って“いいな”と思って採り入れて頂きたいな、ということを1人の意見として言わせていただきました」

 交渉の席では金銭面以外で、侍ジャパンで設置されていたプロテインなどのサプリメント類を自由に摂取できるコーナーの導入を球団に要望。また12月から来年1月のオフ期間の練習環境、特に若手選手に課される強化指定練習についても意見具申したもよう。チームをよくするためなら「物言う選手」にもなる。

 交渉役の高野栄一球団本部長は「ダルビッシュ、田中、前田健(の査定例)をずっと見て、やっている。それ以下にはなっていないと思う」と「ダル&マー君級」の評価であることを強調した。

 「(来季目標は)個人としては3年目ですし、チームの柱として一本立ちできるように、自立できるように。藤浪がタイガースを支えているんだ、と言われるような数字を残したい」と藤浪。21歳を迎えるシーズンで開幕投手を務めれば、球団では1969年の江夏以来となる。新たな決意を胸に、3年目に臨む。

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