「交流戦」春・秋制導入へ 来季は5月&ペナント佳境8~9月に

[ 2014年5月12日 08:00 ]

昨季の交流戦を制したソフトバンク

 来季の交流戦を前後期制で行うプランが検討されていることが11日、分かった。今年10年目を迎える交流戦は、球界全体でファンを飽きさせない改革を目指しており、その一環として来季は5月に前期、8月から9月にかけて後期を行うことが有力となった。12日のセ、パ両理事会で検討した上で実行委員会に諮ることになる。

 今季の交流戦は、指名打者(DH)制を普段のリーグ戦と入れ替えて実施することが決定。日本ハムの二刀流・大谷がさっそく交流戦開幕となる20日(対中日、札幌ドーム)に先発予定で、打席にも立つ「リアル二刀流」が注目されている。次なる改革として浮上したのが、24試合制のままでの前後期制。すでに事業推進委員会でも検討されており、ある球団幹部は「まだ具体的な形にはなっていないが(セ、パの)理事会で話すことになる」と説明した。

 05年の導入以降、試合数の変更があっただけで実施形態に大きな変化はなかった。マンネリ化を危惧し、ファンを楽しませる柔軟な工夫が必要とする声から、今季のDH制入れ替えに至った経緯がある。一括開催をやめて前後期制にする案はこれまでも論議され、現場からは隔年でホーム・ビジター3試合ずつ行う18試合制という意見も出されていた。その中で来季の導入が有力となった前後期制は、ペナントレースが佳境を迎える8月から9月に後期を開催することで、優勝争いを従来にはなかった形で楽しめるという側面も見込める。

 日程大綱は7月までに固める必要があり、遅くとも6月の実行委員会での承認へ向けて議論を急ぐ。

 ☆交流戦導入の経緯とこれまで 04年の球界再編を機に、パ・リーグ球団の多額の赤字経営が露呈。当初は難色を示していたセ・リーグ球団が歩み寄る形で、球界改革の一環として導入された。05、06年はホーム、ビジター各3試合、全12カードの計36試合で実施し、07年以降はホーム、ビジター各2試合ずつの計24試合に変更。12年からは予告先発が導入された。今季は交流戦10周年の節目として、セ・リーグ主催試合で指名打者(DH)制を採用。レギュラーシーズンでDH制を用いるパ・リーグ主催試合では採用せず、シーズン中のDH制ルールが入れ替わる形となる。

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2014年5月12日のニュース