青木 9回2死から同点弾!愛妻の焼肉サポートも力に

[ 2012年9月11日 06:00 ]

カージナルス戦の1回、右中間二塁打を放つブルワーズ・青木

ナ・リーグ ブルワーズ4-5カージナルス

(9月10日 セントルイス)
 ブルワーズの青木宣親外野手(30)が9日(日本時間10日)、カージナルス戦の2点を追う9回2死三塁の場面で、一時は同点とする8号2ラン。試合は延長10回にサヨナラ負けを喫したが、今季の8本塁打は、全て2点差以内の状況で打ったもの。勝負強い打撃で、チームを奇跡のプレーオフ進出へと導く。

 勝利を目前にして総立ちになっていた敵地約4万人のファンを、青木が一瞬にして黙らせた。2―4の9回2死三塁。内角高め99マイル(約159キロ)の直球を弾丸ライナーで右翼席に運ぶ同点2ランを放った。

 「何か悪者になった感じ。ここでドカンと打つ。絶対ホームランを打つという気持ちだった」

 思い描いていた通りの結果に「ちょっと興奮しすぎて」一塁を回ったところで立ち止まり、コーチにベースを踏んだことを確認。普段はクールな1番打者は、その後もガッツポーズを繰り返し本塁に戻ってきた。

 勝負強さを裏付ける数字がある。今季の8本塁打は、全て2点差以内の状況で打ったもの。昨季はヤクルトでわずか4本塁打だったが、今季は価値ある一発が多い。ロン・レネキー監督は「本塁打を打てるような簡単なボールではなかった」と目を細めた。

 内助の功も青木を支える。今遠征直前の1日朝、「焼き肉を食べたいな」とつぶやき、本拠地での試合を終えて帰宅すると、日本式の焼き肉が自宅テーブルに用意されていた。佐知夫人が独り言を聞き逃さず、ミルウォーキーから車で往復4時間かかるシカゴの日系スーパーで食材を買いそろえて用意したサプライズ。「凄い。日本の焼き肉だ」と愛妻のサポートも力に変えた。

 プレーオフ進出圏は再び6ゲーム差に開いたが、最近20試合は15勝5敗と勢いがある。「みんなそういう気持ちでやっているので、何とか出られるようにしたい」。残り22試合、諦めずに戦い続ける。

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2012年9月11日のニュース