銀仁朗 左足亀裂骨折も強行出場!9連戦へ「最後は気持ち」

[ 2012年9月11日 06:00 ]

9日の楽天戦、松井が本塁に突っ込み炭谷の左足とぶつかる

 首位に立つ西武の正妻、炭谷銀仁朗捕手(25)が、左足を亀裂骨折していたことが10日、分かった。同捕手は9日の楽天19回戦(Kスタ宮城)の2回に本塁上で走者と交錯した際に左足の外側を痛め、7回の守備から途中交代。10日に埼玉県内の病院でエックス線検査を受けた結果、左足立方骨(りっぽうこつ)にひびが入っていることが判明した。

 ただ、チームは3連敗中で、2位日本ハムとのゲーム差はゼロ。11日のオリックス戦(西武ドーム)からペナントの命運を握る9連戦に突入することで、出場選手登録からは外れず、強行出場に踏み切ることになった。

 検査後、左足を引きずるようにして西武ドームに現れた炭谷。足首から甲にかけて腫れあがっているのが現状だが、「出してもらえる以上は頑張らないと。中村さんや中島さんもケガしながらやっているわけだし…。残り試合も少ないので頑張るだけ」と気丈に話した。球団は全治期間を発表せず、今後についても未定としたが、医療関係者によるとサッカー選手やマラソンランナーに立方骨を疲労骨折する例があり、通常なら全治に1カ月以上はかかるという。それでも出場を直訴した炭谷にはこの日、光山バッテリーコーチ経由で渡辺監督から「出られるなら頑張れ」との激励の言葉が伝えられた。

 7年目の炭谷は昨季から正捕手を務め、今季もここまで120試合中116試合で先発マスクをかぶる扇の要。野手では栗山が左腕骨折、片岡が右手首痛で離脱中。優勝争いの佳境で、これ以上、主力を欠くわけにはいかないチーム事情がある。「最後は気持ち。やるしかない」。残り24試合。落ち込んだチームを炭谷が持ち前のガッツで優勝まで導く。

 ▼松宮整形外科(横浜市)松宮是哲院長 立方骨は足のアーチの上に位置していて、体重が乗ったときに、ほかの骨とともに衝撃を吸収する役割を果たします。亀裂骨折であれば、完全に骨がくっつくまで1カ月半から2カ月ぐらいかかるでしょう。ひびの状態にもよりますが、エックス線ではっきりと亀裂が確認されれば、医師としては運動を許可するのは難しいでしょうね。

 ▽立方骨 足の甲の真ん中からやや外側に位置する。前方は小指と薬指の根元の骨と、後方はかかとの骨とつながり関節を形成している。足のアーチの要になる骨で、ゆがみが起きると足全体の構造が崩れ、へん平になりやすい。

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2012年9月11日のニュース