観戦両親に届けた…吉村、涙の連発「本当にうれしい」

[ 2012年5月6日 06:00 ]

<D・中>初回2死二塁、2ランを放ったDeNAの吉村(右)はラミレス(中)とベンチ前でパフォーマンス

セ・リーグ DeNA12-1中日

(5月5日 横浜)
 DeNAの吉村裕基外野手(27)が、5日の中日戦で08年以来、4年ぶりとなる2打席連続本塁打。打線も今季初の2桁得点となる12得点に加え、先発全員の15安打と大爆発。「こどもの日」に観戦に訪れた子どもたちを喜ばせた。また昨年からの対中日戦の連敗も11でストップ。依然として最下位は変わらないが、9回の2本塁打で引き分けに追いついた前夜に続き、ようやく打線に勢いが出てきた。
【試合結果】

 お立ち台の声は、涙でかすれていた。今季最多の2万7053人が詰めかけ、関係者に球団初の大入り袋も配られた「こどもの日」。吉村の視線の先には、福岡から上京してきた両親がいた。

 「ずっとファームにいたので両親には(こどもの日は)箱根にでも行っておいで、って言ってたんですけど。箱根ではなく横浜スタジアムでヒーローになるところを見せられて本当にうれしいです」

 前日の9回にラミレス、中村の連弾で引き分けに持ち込んだ勢いは生きていた。初回にまたも2人の連続適時二塁打で2点を奪った直後。吉村が137キロのシュートを左翼席に1号2ラン。さらに4回には、105キロスローカーブを引きつけ、左中間席に運んだ。「風と声援が運んでくれた」と謙遜したが、2発とも飛距離十分の当たりだった。

 08年に34本塁打を放ちブレークするも、昨季はわずか5本塁打。今春キャンプではラミレスに指導を仰ぐなど、貪欲に練習に励み復活を目指したが、オープン戦中に2軍落ち。中畑監督からは「あいつはふんぞり返ってかかと体重になっている。必死なやつは爪先体重になるもの」と厳しい言葉も投げかけられた。しかし指揮官をはじめ、首脳陣からの大砲としての期待感は耳に届いていた。「みんなが持ってないものを伸ばす」。2軍では08年当時のような左翼方向へ強く引っ張る打撃を繰り返すことで、本来の飛距離を取り戻した。4月30日に昇格してからは5試合連続スタメン。今はしっかりと前のめりで戦っている。

 吉村の活躍が呼び水となり、今季最多の15安打12得点で対中日戦の連敗は11でストップ。中畑監督は「夢を見ているよう。吉村は自分のタイミングを取り戻したね」と上機嫌。もう両親にも指揮官にも心配はかけない。

 ≪4年ぶり4度目≫DeNAは今季初となる2桁の12点を奪い中日に大勝。これで3日ヤクルト戦からは○△○の2勝1分け。今季3戦連続負けなしは初めてだ。1、4回には吉村が1、2号を連発。自身1試合2本塁打は8度目になるが、連続打席は07年8月7日ヤクルト戦(神宮)、08年6月3日西武戦(西武ドーム)、同年7月21日ヤクルト戦(神宮)に次いで4年ぶり4度目。横浜スタジアムではプロ入り初になった。この日は1本目がカウント0―1、2本目は1―0からといずれも2球目。吉村は通算111本塁打をマークしているが、2球目までのアーチが38%に当たる42本と早いカウントで稼いでいる。

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