統一球に物申す!阪神・平野「非力なバッターには死活問題」

[ 2011年11月29日 15:05 ]

「パワーのない打者にとって統一球は死活問題…」切実な思いを語った平野。この日のゴルフでの飛距離は?

 飛ばないボールに“待った”をかけた。28日発表されたベストナインで、阪神の二塁手では02、03年の今岡以来となる2年連続受賞を果たした平野は、オーナー杯ゴルフの会場で栄冠に顔をほころばせた。「自分を応援、支えてくださる方に良い報告ができた」。しかし、今季から導入された統一球に話題が及ぶと表情は一変。口にしたのは悲痛な“訴え”だった。

 「道具が変わって、本当に1年苦労しました。僕みたいな小さい、力のないバッターは死活問題ぐらいの環境だったので…。ボールについて聞かれたら、飛ぶボールと飛ばないボールのせめて中間ぐらいの普通のボールをお願いしたいと言いたい」

 昨年はセ・リーグ2位の打率・350。それ以上の成績を狙った今季はリーグ5位ながらも・295と数字を落とし、安打数も172本から160本へと後退した。平野の言い分はこうだ。「ゴロの第1バウンドで(打球の勢いが)死んでしまうのでね。野手の間を抜けない。反発がないと、今持ってる武器で勝てない気がする」。平野に限らず俊足を生かして内野安打を量産するタイプにとっては、選手生命を短くしかねない重要な問題だとアピールした。

 ベストナイン二塁手が発した言葉には説得力がある。シーズン中に同じくサイズが小さい広島の東出と会食した際にも「ちょっとこのボールはしんどい」と意見は一致したという。「体が小さくても、力がなくてもプロを目指す世代にもアピールしていかないといけないから」。1メートル69、66キロの体格でグラウンドを駆け回る姿に憧れる野球少年に、夢を与え続けていきたい。球界の未来を見つめるからこそ、平野は黙っていられなかった。

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2011年11月29日のニュース