日大藤沢 ヤママサ2世・池田で慶応撃破!

[ 2011年7月23日 06:00 ]

<日大藤沢・慶応>完投勝利の日大藤沢先発・池田

神奈川大会4回戦 日大藤沢5-2慶応

(7月22日 平塚)
 第93回全国高校野球選手権大会(8月6日から15日間、甲子園)の地方大会は21日、33大会で181試合が行われた。神奈川大会では、ノーシードの日大藤沢が第1シードの慶応を5―2で下し、5回戦に進んだ。先発の池田建人投手(2年)はOBの中日・山本昌投手(45)をまねたフォームで、相手の強力打線を2点に抑えた。23日は北北海道、秋田、鹿児島の3大会の決勝を含む38大会で170試合が行われる。
【22日の試合結果】

 偉大なOBから学んだスタイルで、優勝候補の一角、慶応を倒した。「好打者が多いので、いつも以上の投球を心掛けました。ピンチでは最高の球を投げられました」。12安打を浴びながらも、2失点で完投した日大藤沢の2年生左腕・池田は、先輩たちに米国の電子ペット玩具「ファービー人形」に似ているといじられるクリッとした目を輝かせた。

 初回1死一、三塁を切り抜けると、130キロ前後の直球にスクリューボール、フォークなどの変化球を巧みに使い、6回まで無失点。高校通算76発の強打者・谷田(やだ)には2安打を許したが、高めが弱いとのデータを基に5回2死一塁は遊ゴロ、9回無死二、三塁は左飛と、いずれも高めの直球で抑えるクレバーさも見せた。指揮を執る山本昌の実弟、山本秀明監督(41)は「池田は100点としか言いようがない」と大喜びだ。

 オフには通算210勝の名球会左腕が自主トレのため母校を訪れる。池田はキャッチボールの様子を観察し、リリース時に手首を立てて切るように投げるフォームを盗んだ。そしてもう1人のOB、ヤクルト・館山の投球をテレビで見て「ピンチになるほど落ち着いている」と冷静なマウンドさばきを学んだ。茅ケ崎出身で、小学校時代から海岸を走り込んでつくり上げた強じんな足腰に、球界を代表する2投手のエキスが加わった。

 「まだ2年生だけど、今年甲子園に行きたい」。夏は95年を最後に甲子園出場がない。いいとこどり左腕が、ノーシードからの快進撃を支える。

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2011年7月23日のニュース