本当に開幕していいのか…選手会が“待った”で継続審議に

[ 2011年3月16日 06:00 ]

選手会を代表して「開幕延期」を訴えた阪神の新井(左)と巨人の内海

 東日本大震災を受け、日本プロ野球組織(NPB)は15日、東京都内で臨時実行委員会を開き、25日に迫ったプロ野球の公式戦開幕を延期するかどうかを討議したが、セ・リーグとパ・リーグで意見が分かれ、継続審議となった。

 別件の会合で居合わせた労働組合・日本プロ野球選手会(会長=阪神・新井貴浩内野手)は開幕延期を訴える選手たちの主張を加藤良三コミッショナーらNPB側に訴え、理解を得た。

 選手会は加藤コミッショナーらNPB関係者に開幕日程の問題で「少しいいですか」と意見を述べる機会を申し出た。年金運営委員会に出席していた新井会長(阪神)ら6選手が思いを語った。日程問題を審議する実行委員会が一時中断され、再開される前だった。

 選手会顧問の石渡進介弁護士によると、加藤コミッショナーは「選手の意見を聞かず、一方的にやることはありません」と約束したという。選手の声が届いたのだった。

 実行委員会の前に開催されていた臨時理事会では意見が二分されていた。セ・リーグは予定通り25日開幕で一致していた。パ・リーグは大震災で損壊した楽天の本拠・Kスタ宮城が試合開催が困難なことや仙台市など東北各地が被害を受けていることから開幕延期の方針を固めていた。

 選手の声もあり、実行委員会では結論は出なかった。巨人・清武英利球団代表は「12球団で歩調を合わせていこうということだ」と、延期も含めたセ・パ同時開幕を前提に再審議に入る。

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2011年3月16日のニュース