セは25日に開幕 パは4月中旬に延期

[ 2011年3月16日 21:54 ]

 東日本大震災で公式戦開幕が懸念されているプロ野球でセ・リーグが予定通り25日に開催することが16日、関係者の話で分かった。パ・リーグは楽天の本拠地球場が被災するなど開催は難しい情勢で、4月中旬に延期する方針を固めている。17日に発表される。

 震災で甚大な被害を受けた仙台市が本拠地の楽天や計画停電などで影響を受けるロッテ、西武が所属するパに対し、セは所属球団が受けた影響は比較的小さいため、既に発表されている公式戦日程を消化することに踏み切った。

 リーグとして意図的に開幕日を変更するのは両リーグを通じて、2リーグ分立後初めてとなる。

 巨人の渡辺恒雄球団会長は16日、東京都内のホテルで「この前の戦争に負けた後、3カ月で選手、監督から試合をやりたいと声が出て、プロ野球をやった歴史がある」とし、清武英利球団代表も「プロ野球には人を鼓舞する力がある」とプロ野球が復興の一助になることの意義を強調した。

 15日に行われた実行委員会の席で、日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(阪神)はセの開催案に対し「(被害は)現実に進行している状況。果たして25日に開幕していいのか」と延期を訴えるなど、選手側から開催に疑問の声も挙がっている。

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2011年3月16日のニュース