日本に力を!松坂ら募金箱手に球場で支援呼びかけ

[ 2011年3月16日 06:00 ]

入場ゲートに立ち東日本大震災被災者への募金活動を行ったレッドソックスの(左から)田沢、正田、松坂、岡島

東日本大震災

オープン戦 レッドソックス2-1ヤンキース
(3月14日 フォートマイヤーズ)
 レッドソックスの日本4投手が14日(日本時間15日)、東日本大震災の被災者への募金活動を開始した。本拠地でのヤンキース戦の試合前に松坂大輔(30)、岡島秀樹(35)、正田樹(29)、田沢純一(24)の4投手が入場ゲートでファンに支援を呼びかけた。球団自体も米赤十字への寄付を発表。今後も球団基金のチャリティー部門サイト上と、オープン戦本拠地試合での募金を並行して行う。初日で計3万5000ドル(約287万円)以上の善意が集まった。

 小切手帳を取り出して寄付するファンの姿もあった。松坂、岡島、正田、田沢の4人は一人一人に丁寧に頭を下げた。松坂は15日(日本時間16日)のタイガース戦の登板前日、岡島はこの日のヤンキース戦登板を控えながら、予定の30分を上回る40分間、募金箱を持って支援を訴え続けた。

 「岡島さん、スタッフと話し合って、すぐに行動を起こそうと。僕たちができるのは本当に限られている。それでも、小さな動きが集まれば、ゆくゆくは大きな力を生むと思う。日本、被災した方たちが少しでも早く元気を取り戻せるように。その第一歩です」

 球団公式サイトでも、松坂、岡島の2人が英語で支援を訴えた。松坂は刻一刻と拡大する被害状況について「時間がたてばたつほど被害の大きさが…。なのに何もできない自分がいる。プレーで元気づけられればという気持ちはありますが、そんな簡単なものではない」と話した。それでも、小さな積み重ねが大きな輪になると信じ行動に踏み切った。

 レ軍球団からは5万ドル(約410万円)が寄付され、日本4投手もそれぞれ寄付することを決めた。今後もオープン戦本拠地での全試合で募金箱を設置。この日から球団基金のサイト上での募金も開始された。ヤ軍戦はスポーツ専門局ESPNで全米中継されたが、その際にもラリー・ルキーノ社長が支援を訴えた。初日だけで集まった義援金は球場分とサイト分で合計3万5000ドル以上。まさに球団を挙げての活動が始まった。

 17日(同18日)にも4選手は募金箱を持つ。松坂は日本人大リーガーによる、球団の枠を超えた一体となった活動についても「特に声をかけなくても、自然と動きになると信じています」と訴えた。

 ≪岡島「何か手助けしたい」≫岡島が2―1の7回から5番手で登板。1イニングを2安打無失点に抑えた。登板日ながら試合前には募金活動に参加。「どうしても何か手助けをしたいと思い、みんなで話し合って決めたこと。少しでも力になれればと思った」と話した上で「(試合では)元気を与えられる姿を、と思ってマウンドに立っている」と日本の被災者を気遣った。

 ≪正田&田沢 募金活動1時間半≫マイナーで調整中のレッドソックスの正田と田沢も募金活動を行った。午前中のマイナーキャンプを終えてからの参加だったが、試合開始まで約1時間30分、立ち続けた。正田が「1人の力は少ないですが、自分にできることがあれば、進んでやっていきたいと思う」と話せば、田沢も「何とか少しでも力になれればと思っていた。たくさんの方から募金をしていただけて、うれしく思う」と語った。

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2011年3月16日のニュース