OBに選手年金制度の解散を説明

[ 2010年12月10日 06:00 ]

 日本野球機構(NPB)は9日、OB約1000人を対象に選手年金制度の解散の説明会を始めた。この日の東京と名古屋を含め来年1月まで計26回行い、同意を得たい考えだ。

 説明会では約74億円を解散資金とし、現役を含む加入者約1600人に分配する計画を提示。解散時に受け取る分配金の概算額も個々に示された。東京会場では一部OBが「大変な問題」と不満を漏らしたが、大半が「仕方ない」と受け入れる姿勢で同意書を提出したOBもいた。
 現行制度の税制優遇は12年3月で終了。年金資産の運用難で約52億円が不足し、年金を管理するNPBも4年連続の赤字に陥っている。このためNPB、12球団、日本プロ野球選手会は存続が困難として解散で合意していた。現役選手には来年2月のキャンプ時に説明し、3月上旬の年金運営委員会で解散を正式決議したいとしている。

 ≪黒江理事長「仕方ない」≫日本プロ野球OBクラブの黒江透修理事長はOB説明会が始まった選手年金について「了解せざるを得ない。資金を集めれば(存続)できるというわけでない。制度が変わるんだから仕方がない」と解散を受け入れる考えを示した。都内では同クラブ総会も行われたが、12年3月以降に検討されている新制度に「プロに入って良かったと思えるものを機構で検討してほしい。メジャーのような制度にしないと。逆にお願いしたい」と話した。

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2010年12月10日のニュース