マー君、2億円!ダルに次ぐスピード到達

[ 2010年12月10日 06:00 ]

2億円の大台に乗せた田中はVサイン

 「ハンカチ世代」の出世頭だ!楽天の田中将大投手(22)が9日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2000万円増の年俸2億円プラス出来高で一発サインした。高卒で5年目までに2億円を突破したのは日本ハム・ダルビッシュの4年目に次ぐスピード到達。巨人・坂本ら同い年の中で出世頭となった田中は、札幌で入団会見を行った日本ハム・斎藤とのプロでの再戦も待ち望んでいた。

 交渉後、会見に向かう途中だった。田中はテレビで生中継されていた斎藤の入団会見に目を奪われた。06年夏の甲子園決勝で延長再試合を戦った宿命の相手。斎藤への質問が出ると「待ってました。今テレビでやってますね」と笑って続けた。
 「(プロで)対戦する機会も増えるし僕自身も楽しみ。一緒に頑張っていきたい」。星野監督は2人の再戦に積極的。田中も望むところで「投げ合えたらファンも喜んでくれる。そこでお互いいいピッチングができればいい」と語った。
 もちろんプロでは胸を貸す立場だ。4年間で通算46勝。今季もチームトップの11勝、防御率2・50と安定感も抜群だった。来季年俸は高卒5年目でダルビッシュの4年目に次ぐ2億円に到達。熱愛中のタレント里田まいとのバリ島旅行から帰国したばかりで、浅黒い顔から白い歯をのぞかせた。しかし満足などしていない。「僕自身タイトルは何も獲っていないし、(ダルビッシュと)同じ土俵に上がってない。タイトル争いで終わらず、獲れるように頑張りたい」と闘志を燃やした。
 今季は度重なる故障もあり、11勝という数字に「本当に最低限のところをクリアしただけ」。1月の自主トレで右足首を捻挫。完治しないまま投げ続け、無理がたたって右太腿裏肉離れと右大胸筋部分断裂で2カ月離脱した。来季は「1年間通して投げること」。それができれば自然とタイトルも見えてくる。
 アスレチックスとの交渉が破談し、残留した岩隈について「チームのエース。その姿を1年間見られるのは僕にとってもプラス」と喜んだ。ただし、5年目を迎える来季は自身初の開幕投手の座も狙っている。「開幕投手は特別。もちろんやりたい」。相手は斎藤、そして他球団のエース。田中が熱パの主役になる。

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2010年12月10日のニュース