松井争奪戦に古巣エンゼルスも参戦?逆転残留も…

[ 2010年12月10日 06:00 ]

 エンゼルスからFAとなった松井秀喜外野手(36)へ、エ軍が再交渉に動く可能性が出てきた。8日(日本時間9日)、エ軍が獲得へ全力を挙げていた、レイズからFAのカール・クロフォード外野手(29)がレッドソックス入りに合意した。クロフォード入団を前提に編成を進めていたエ軍は、再考を迫られるのが必至。現状ではアスレチックスが松井争奪戦の先頭を行くが、新たな対抗馬としてエ軍の動きに注目が集まる。

 ウインターミーティング3日目の深夜、大型契約が会場を騒然とさせた。今オフFAの野手では最大の目玉だったクロフォードがレ軍と7年総額1億4200万ドル(約119億2800万円)で電撃合意。これにより可能性が出てきたのが、松井の逆転残留だ。
 そもそもエ軍がFAの松井に再契約オファーを出さなかったのは、クロフォード獲得を想定していたため。俊足強打の同選手が左翼に入れば、外野のアブレイユやリベラがDH兼用となり、松井のポジションがなくなるからだ。だが、本命にフラれたとなれば別だ。その動きを感じ取っていたのか、ソーシア監督は前日「何が起こるか分からない。松井はチーム内で議論している選手の1人だ」と含みを持たせ、リーギンスGMもこの日「選択肢は狭めない。松井の状況も、代理人のテレム氏とここ数週間のうちに話した」と語った。すぐに再契約へ動くとは限らないが、風向きが変わったのは確かだ。
 松井に関しては、アスレチックスが先頭を走る状況は変わらない。対抗馬のマリナーズはFAのカストと合意し、ホワイトソックスもコネルコの残留が決まり、ともに完全撤退の見通しだ。各球団ともDHのスポットが徐々に埋まる中、再浮上してきたエ軍のオファーを待つのか。松井の契約問題が、ここに来て新たな局面を迎えた。

 <主力クラスの契約締結続々>大リーグは8日、クロフォード以外にも主力クラスの契約が相次いだ。マリナーズはアスレチックスからFAのジャック・カスト外野手(31)と、1年250万ドル(約2億1000万円)で合意した。同選手は今季打率・272、13本塁打、52打点。08年には自己最多の33本塁打を記録しており、ウェッジ新監督は「才能にあふれている選手」と獲得を喜んだ。また、ホワイトソックスからFAとなったポール・コネルコ内野手(34)は3年総額3750万ドル(約31億5000万円)で残留した。

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2010年12月10日のニュース